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居抜き物件で成功する方法。前のお店の失敗を繰り返さないために

なにかと費用のかかる店舗ビジネス。「これからも運転資金がかかるし、最初はお金をできるだけ抑えたい」という背景から、テナントは居抜き物件を希望する方もたくさんいらっしゃいます。ただ、いきなり突っ込みですが、居抜き物件であるということは、前に入居していたテナントに入居した人は、なんらかの理由で退店した、ということです。

逆に言うと、その理由をきちんと把握して対策を打てば、これからも長く営業を続けていける可能性が高まる、ということにもなります。今回は、前の失敗に対する対策について、しっかり考えていきましょう。

物件決めの最重要指標「立地」が撤退理由のケース

おそらく、店舗ビジネス失敗の理由の上位に位置するであろう理由です。人の目に触れにくい、駅や幹線道路から遠く行きにくい場所にあるケースは、駅前のテナント比べて、そもそも集客が不利であるというデメリットがあります。仮に、賃料が安い、自由に内装をいじってよいという利点があっても、お客様が来なければ話になりません。

立地が不利なテナントは、その不利を補って「集客にどんな工夫ができるか」を、有利なお店よりもこだわっていくことがとても大切です。そして、前のお店が撤退してしまった理由は、このこだわりが足りなかったケースが多いと思います。お店を開くときは何かと楽観的に考えがちですし。しかい、何となくお店を始めてもお客様は来ません。遠いなら遠いなりに、コンセプト作り・どんな客に入ってほしいかなどを明確に決めて対外的に発信していくことが、お店が続けていけるかの分岐点です。逆に、お客様は駅から近いなど立地のよさだけで行きつけのお店を選ぶわけでもありません。本当に気にいったお店だったら、多少行くまで時間がかかっても通うものです。皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか?繁盛店が必ずしも好立地にあるわけではないという事例はいくらでもあります。

ホームページの更新頻度を増やし情報・画像などコンテンツを充実させる、口コミなどでマイナスなことが出てきた場合は、適宜改善を進めていく、駅から遠いほど地元のお客様を大事にしていく必要があるので、チラシを近隣の住宅街などにまいていくなど、日々の積み重ねを大切にしていきましょう。

SNSの普及で、口コミで一気に評判が広がることも普通になっていますので、よい評判が拡散できれば、それをきっかけに一気に客数を増やすことが可能です。何がきっかけになるかわかりませんから、商品・接客など幅広い面に意識を張っておくべきでしょう。

狭い物件は客数が限られる。まず何よりも、回転率を上げる努力を

例えばカウンター席が一列しかないような、10坪にも見たいない狭い物件の場合は、すぐに席が全て埋まってしまうため流行っているかのように見えますが、経営側から見ると、1日の売上は思うほど伸びない、なんてことはザラにあります。その状態が積み重なって、売上に対して賃料・経費のバランスが取れなくなっていき、結果撤退せざるを得なくなるケースがよく起こります。

狭い物件でも長期で経営が成り立っているケースは、一にも二にも回転率を上げることです。売上は客数×回転率ですから、満足度を維持しながらお会計までの時間を短縮するスタイルを検討してみましょう。例えば飲食店の立ち食いスタイル。あれはサクッと食べていける手軽さを感じられるお客様側の利便性を持たせながら、滞在時間を短縮する効果が確実にあります。

居抜き物件のメリットは必ずある。それを忘れないように

居抜き物件の良さは何よりも、内装・外装・設備などがある程度そろっているので、初期投資が抑えられる点です。それは間違いなく経営上大きなメリットです。初期費用が抑えられるということは、投資回収の時期も早いですし、融資で借りる金額自体も少なくすむはずなのです。前のお店が失敗していたとしても、黒字化までの事業計画をきちんと立てておけば、焦ることはないはずです。


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