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受け入れる

※お話に入る前に。

「精神障害」のお話になります。
そういうものに関して独自の強い考えをお持ちの方にとって
これを読んで共感できず、
否定的な感情になる方もいると思います。
他者に対して攻撃したいわけでもありません。
あくまで「私が思っている事」として書いています。
読み進めていくことで「否定」や「肯定」の感想が
それぞれある事と思います。
常日頃、記事に対してコメントくださる事に関しては
とても嬉しい気持ちがあるのですが、
今回のお話は私の心の揺さぶられる部分にも触れていますので、
コメントくださったとしても返信できない場合もございます。

それを踏まえた上で読んでいただければと思います。


「うつ病です」と診断されてから快方に向かったかと思えば
社会復帰を焦り過ぎて余計に悪化し1年ほどたった頃、
役所から抵抗がなければ障害手帳の申請をしますか?と
打診された。

今まで生きてく上でサポートが必要な人たちと関わる仕事をしてきた私にとってはその「証明書」がある事で最適なサポートをしてもらえたり、最善な道をアドバイスしてもらえたりするものの1つの防具のような、お守りのような、そういう認識であり
さほど抵抗はあまりなかった。

もちろん「障害がある」と証明される事によって
遠まきに、更には避ける人がいる事も知っている。

それは仕方のないことだと思う。

関わってしまうことで請け負うこともなかった負担を強いられるかもしれないという不安感もあるだろうし、
昔よりは緩和されてはいるだろうが「精神疾患者」に対して、
偏見や風当たりが強いのもあるのだろう。

それで役所の人も
「抵抗がなければ」と付け加えたのだろうなと思った。
素直じゃない見方をすればその提案をしてくれた人も
少なからず「偏見」があったのだろうな、とも。

鬱になる前から人の気持ちや周りの空気には敏感なくせに
自分のことになると他者に伝えない、誤魔化すか周りの風通しを優先にしていた私にとっては専門家の人たちが私を分析し、
証明し、どのようなサポートが最適かを一緒に考えてくれる。

偏見の目に晒されるかもしれないという部分は怖いけど
障害手帳を持つという事に私自身の抵抗はありませんでした。

担当医とに相談すると「持つ事で金銭面に関してもあらゆるサポートがあるし、社会復帰する際にうつで長期間休職していると本人に気持ちがあっても受け入れてもらえない場合もあるが、障害手帳を持っていることで障害雇用という形で理解してもらえる上で受け入れてもらいやすい部分もある。」という事だった。

手帳申請をするにあたり、診断書が必要で
それも「次の受診の時までには出せるようにしときますね」と
担当医の安心するようなトーンの声と
私のゆっくりとした話し方を根気よく聞いてもらい、
優しく丁寧に教えてくださった役所の方のおかげで
精神障害手帳を申請をすることができた。

審査の結果が出るまでに約2ヶ月ほどかかるらしい。
その間、気になった私はネットで調べてみた。

「1級、2級、3級とあるのか、、」

ネットだけの情報だが、
うつで精神障害手帳を持つとすれば3級になる事が多いらしい。

じゃあ私は3級なんだろうな。
漠然とそう考えてた2ヶ月間だった。

役所から審査が終わったとの連絡が届いた。
少し分厚い封筒だった。
中には色々な書類と説明と結果。
「あなたの障害等級が決定されました(2級)」

あれ?
うつって3級じゃないの?
それよりも少し重いって見られたの??
抵抗はないはずだった。
だから申請する時も恥ずかしいとかそういう気持ちもなかった。

でも改めて証明された事で
「あぁ、もう以前の私ではないのだな」となんとなくそう感じた。

そして心のどこかで
こうやって「精神障害」ですって証明された事で
離れてく知り合いも多いのだろうな、と思った。
もちろん、受け入れてくれる人もいるのだろう。

抵抗ないなんて嘘だ。
今までずっと何とか誤魔化して出来てたじゃないか。
限界がきて、色々とあっさり崩れて
すんなり受け入れられる器じゃない。
少なからずどこかで優位に立ってる気分でいたのだろう。
以前の私は、きっと少し上に立って見ることで「助けてあげている」という気持ちで仕事をしてたのだろう。
偏見ではないにしても、態度に出していないにしても
私がその立場なら「助けてくれてありがとう」という気持ちと
「助けてもらわないといけない私ってなんて情けない立場なんだ」と思うだろう。

そして今、そう考えていること事態が
何か違う気がする。

以前の記事で「変化ではなく進化」そう書いた。
まだ私は進化途中なのだ。

人はわかった気になったり、寄り添うことが出来ても
その立場にならないと実感することは出来ない。

私は前者だったのが後者にもなり得る機会を得たのだと思おう。

以前よりも周りに感謝することが増えた。
そばにいてくれる事だけでこんなにも安心するものだと実感した。
自分はいていい存在なのだと、
肯定されていると思えるだけで嬉しくなった。

以前の私も相変わらず心の中に滞在している。
場の空気を察して、おちゃらけキャラになったり
苦手なくせに率先して発言をする立場になったり
その場その場で変化するカメレオン。

今回のカメレオンはなろうとしてなったわけじゃないけど
受け入れて、周りから見たら進んでるのかわからないような速度かもしれないけど、以前の私+新しい私へ。

今回の「精神障害手帳申請」にあたっての
私の気持ちの変化の記録である。

読んでくださってありがとうございます。

私の「記事」というには拙い文をサポートしてくださるなら、ぜひよろしくお願い致します。 「私」というものから、何がうまれるのか、試行錯誤しながらも記事にしています。 あなたが素敵な文字で包まれますように。