祝殿

日本文化の底流をなす静かなる勢い

日本文化の底流をなす静かなる勢い

執筆:ラボラトリオ研究員  七沢 嶺 令和二年一月八日、甲府では朝から冷たい雨が降っていた。 しかし、後七日御修法がおこなわれている祝殿のなかは明るく感じられた。 壁にかかる五大明王が気を発しているようであった。 雨に鎮まる静謐さのなかに勢いがあった。 国(くに)稚(わか)く浮きし脂(あぶら)の如くして、 海月(くらげ)なす漂へる時、葦(あし)牙(かび)の如く萌え騰(あが)る                       (古事記より引用) 私は古事記の一節を思い出した

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後七日御修法〜両界曼荼羅公開中

後七日御修法〜両界曼荼羅公開中

皆さんこんにちは! 白川学館理事、ラボラトリオ研究員の石原政樹です。 皆さんは「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」をご存知ですか? これは空海の真言密教から端を発した国家の安寧を祈念する祭祀をいいます。 少し詳しく触れると、後七日御修法は承和1 (834) 年,空海の奏請により初の修法が行われて以来、東寺の長者(管理者・長官である僧侶の呼称。真言宗の最高位としての権威を兼ね備えている)が勤めることとなりました。 明治4 (1871) 年頃,一時廃されましたが,1882年に

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