不法難民

エッテクルッバの森

エッテクルッバの森

「王様は死んだ! 王様万歳!」 血塗れの棍棒を持つ若い男に、蓬髪の老人はそう呼びかけた。 今からこの男が王だ。王を殺したのだから。男は震える声で問う。 「お前も、俺を殺すのか?」 「んにゃ。わしゃ殺されとうないでな。見届けるだけだ」 某県の深い山中。日本中から犯罪者、無宿者、多重債務者、自殺志願者、狂人、徘徊老人、不法難民、その他諸々が集った廃村。そこには人知れず、小さなコミュニティが形成されていた。 その王は持ち回りだ。金枝篇の通り、王を殺した者が次の王になる。 王に

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