成長マインドセット(前編)

「差がつくなら今」

自宅待機の時間が増え、日々の同じ生活が少しずつ退屈になり気づけば自宅でだらだらしてしまう時間がふえる。なにかをしてもなにもしなくても平等に進んでいくこの苦しい期間が終わった時に今より高く飛べるように、準備したい、成長したいものだ。

「成長」とは、成長はそりゃ成長でしょときこえてきそうだが、個人的にはかなり漠然としていて、ひとによって違う認識が許される抽象画のようなものであると感じている。成長ということばを聞いた瞬間に主語を自分にして考え始める人から、他人の成長まで考えが行き届く人もいる。やはりかなりダイナミックで一概にまとめてしまうのは難しい。

誰でも成長できる魔法のマインドセット

非常にうさんくさい。成長に対する考えはひとによって異なるのに、マインドセットは同じでいいのか?少なくとも今回紹介する本を読んでの感想はYESだ。あなたと私の考える成長観が180度違っても成長マインドセットだけは騙されたと思って実践してみてほしい。

1.成長とは

まずはあなた自身に問いかけてみよう?あなたにとって成長とは?どんな時に成長を感じるか考えてみてほしい。どうだろうか。


さて皆さんが考え終わったところでアイデアを紹介していく、まずは氷山(アイスバーグ理論)をイメージしてほしい。私たちが氷山を見つける時見えているのは海面に出ている部分のみでそれ以外は海の下に隠れている。これと私たちの成長が似ている。目に見える結果、成果は海面の下の巨大な氷の層があるから生まれるものであるということ。下に図を用意したが、私たちの氷山は以下のように割り当てることができる。

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一番下の段にはあなたが心の中で常に考えていること。その上にその考えに基づいてあなたが実際にとった行動に関係する要素、その上にはその行動の蓄積で得たスキルや能力となり、それを使って得るのが目に見える結果、成果といった関係になっていいる。この図を見てわかるようにどれか一つの能力に偏っていてはバランスが悪くなるし、安定しない。わたしたちはこのアイスバーグをバランスよく大きくしていくことで成長するといえることができる。なので目に見える結果だけを追い求めると一番上の部分だけが大きくなりすぎてバランスを失い、もろいものになってしまう。自分の能力以上を繕って失敗しやすいのはこの図から読み取れると思う。

2.成長を阻害する二つのブレーキ

成長のモデル(アイスバーグ)について理解したところでそれをどのように大きくするかだが、まずは成長を阻害するブレーキの存在をする必要がある。私自身も「ブレーキ?」と最初は思っていたが恐らく大多数が気づかないうちに生活のなかでブレーキを踏んで成長のスピードを下げてしまっている。

悩みブレーキ

みなさんに日常生活の中で気づいたら悩んで思い切って行動ができていないときがないだろうか。大好きな人に告白したいけど結果が怖い。営業で思い切っていい商談をしたいけど、相手の反応がどうしても気になって消化不良になってしまう。改善はもちろんしたいが上の例のように緊張や不安はそんな簡単に対処できるものでもない。それでは諦める前に悩みを減らす五つの方法について考えてみよう。

1.ブレーキの存在を知る

まずはあなたの成長や行動のスピードを下げているブレーキの存在を知ること。「そういえばあの時のあの場面」と思い当たる部分があると思う。そしてその部分を三又路に当てはめて考えてほしい。

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少し見えてきただろうか。もちろん何かの選択を迫られたとき悩むのはわかるが大事なのは悩んでいる瞬間より、その後選択した道をアクセル全開で進めるかどうかだということ。これができないと以前の環境が居心地が悪かったので「心機一転場所を変えたら頑張れる」といったことをしてもまた移動先でブレーキを踏んでしまい、またすぐに同じポイントにたどり着いて悩み始めてしまう。

2.ブレーキを踏まない覚悟(期間限定)

かといってずっと全力で頑張るのはきついし、結果なんかいつ出るかわかるものではない。その時に有効なのは
「期間限定でブレーキを外し、アクセルを全開にしてみるということ」
本書内では二年と書かれているが、長すぎると思ったら一年でもいいと思う。まずはブレーキを外すことで何が起きるのか体験してみよう

3.他責にしないは100%

「この前のミスは同僚のミスなのになんで連帯責任なんだ」「部下が(後輩が)成長しない、あんであいつはあんなにやる気がないんだ」「この団体が成長しないのは運営陣のせいだ」。これらの発言に共通する要素はなにかわかるだろうか。答えは全部他人事だと考えていて、自責だと感じていること。この時に全て責任は100%自分にあると考えてほしい。「無茶なことをいうな」「そんな責任なんて負えない」といった声が今にも聞こえてきそうだが、少し言葉を変えてみよう。当事者意識こちらならどうだろか。もう一度当事者意識をもって先ほどあげたネガティブな発言について考えたい。「同僚のミスを防ぐためになにかできることはなかっただろうか」「ほんとに自分は部下(後輩)の成長に向きあえているのだろうか。何か部下(後輩)もなやんでいるのではないか」「自分からこの団体を変えるためにできることはないだろうか」と当事者意識を高めるだけで少なくとも自身の考えは+の方向に向かっていく。たとえそれが成功しようがしまいが、結果的にアイスバーグの成長につながる可能性が高いのは当事者意識をもって行動することである。

4.結果は選択できないが行動は選択できる

選べない結果に関心や意識が向きすぎて、行動や計画に意識が向かず、ベストを尽くせていないのではないか。成長とかなにかの部分で一番最初に挙げた二つの例。「好きな子への告白」「商談」どちらも結果は相手が決めることであって多少考えて工夫することはもちろん重要だが、そちらに過剰に意識が向いてしまって、ベストの行動ができないようだと本末転倒である。今そこの好きな人に怖くて告白できないそこのあなた!選択できるのは行動だけ!たとえ失敗しても受け入れて成長につなげれば大丈夫!
これは自分に一番必要な部分(特大ブーメラン笑)

5.関心の輪と影響の輪

最後に悩むべき問題とそうでない問題を分別する方法について紹介したいと思う。下の図をみてほしい。

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内側の影響の輪は私たちの行動次第で変えられる問題、時にはしっかり悩んで解決していけば成長や現状の改善にもつながる可能性が高い。しかしその外側の関心の輪は行動なしには全く変わらない部分またはかなり、変えるのに時間や労力がかかる問題。例えば日本の景気(経済)を変えようとすると、総理大臣や厚生労働省の役員になる必要がある。ある一部以外は非現実的であり、このような問題について悩むのは時間の無駄である。なのでこの輪のイメージをうまく使いながら悩むべき課題とそうでない課題を分け、それがたとえうまくいかなかったとしてもくよくよせず、解決できる課題に時間を使うほうがはるかに合理的である。

3.成長を阻害する二つ目のブレーキ

一つ目のブレーキの存在を知り、それをコントロールする方法を知ることでアイスバーグの成長にいい影響が出そうだが、さらにスピードを上げるためにもう一つの成長を阻害するブレーキの存在について知り、取り除いていきたい。みなさん少し想像力を使って以下に挙げる三例の共通点(二つ目のブレーキ)を見つけてほしい。

自己中心的(チームプレイが苦手)
トラウマ持ち(過去の経験から抜け出せない)
軸がない(いつも大事な判断は人任せ)

見つけれただろうか、このブレーキがかかると嫉妬、見え、妬み、自己顕示などの負の感情が生まれる。どの行動に対しても「大人になれよ」といいたくなった方も多いと思う。これこそ二つ目の「大きな子供ブレーキ」なのだ。大人になってもいまだマインドが子供のままの部分があり成長を阻害してしまっている。この「大きな子供ブレーキ」を取り除くためにはまさに「子供」に接するようにアプローチすることが非常に重要で時に優しく、時に厳しく愛をもって育てていくことが非常に効果的である。

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また大きな子供ブレーキ子供ブレーキの難易度は影響の輪と結びつけて上の図のように分解することができる。見ての通り影響の輪の外側に行けば行くほど、その改善の難易度はあがっていくので段階に応じたアプローチをとることを意識するとともに、アイスバーグの成長を心がけたい。自分の思いやなぜブレーキを取り除いて行動していく必要があるのかを説明できる言語化能力や、日々の行動の積み重ねで信頼も勝ちとって影響の輪を広げていきたい。

今回は成長を阻害するブレーキについて触れた、冒頭にも触れたが日々の自身の生活のシーンをイメージして内省しつつ、今回触れたことも実践しつつ読み進めてほしい。次回はアクセルについて触れていく。アイスバーグの成長をより加速する準備をしてまっていてほしい。(笑)

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