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雨がとってもフリージア

お疲れ様です。

ご職業は?と聞かれて見栄を張りたいときには
フリーです!と答えることにしている
プロペラです。
梅雨の最中、皆様いかがお過ごしでしょうか?

職業をフリーと答えると聞こえがいい上に、
なんならイマドキなステップアップを
している感がかもし出せるので
おすすめです。

実際はフリー(ター)なのに
フリー(ランス)と勝手に勘違いしてくれます。
見栄を張りたいときや、
自分の職業に自信の持てない
Fleaノミの心臓の方におすすめです。

ただし、これっきり、
もしくは滅多に会わないくらいの
距離感の人でないと、
嘘をつき続けるのがしんどくなることが
予想されますのでご注意ください。

仕事をしている皆さんは、
もしこの嘘に気付いても
素知らぬフリをしてあげましょう。

さて、先日僕は3月半ばから苦しみ続けた作業に
終止符を打ちました。
どんな作業だったかと言えば、
音声配信アプリspoonで
日頃お世話になっている川上牧場さん(Twitter:@kawakamiSpoon)の
noteにアクセスするための
QRコード作成の作業でした。

先に2人ほど
QRコードイラストを作成していたので、
面白そう!僕もやってみたい!くらいの
軽い気持ちで始めたのですが、
これが長い長いトンネルに繋がる
入り口になっているとは
夢にも思っていませんでした。

というわけで今回は、
QRコード作成のお話しです。
どんな構想があって、
最終的に何に落ち着いたのか?
2ヶ月半の戦いの中で感じたことなどを
語っていこうと思います。

どんな感じにしたかったのか

牧場ということで僕の中では
牛を描くのは確定でした。
牛もQRコードも白黒ですし、
そこを絡めて面白いものを
描きたいと思っていました。

最初に浮かんだ案がこちら。
イタズラで体に描く、模様の中に混ざっている、
その他ベタに牛と一緒に
看板に描くパターンも一緒に考えました。

QRコードを考えるうえで参考にするのは
自分より前に描いた方のステッカーデザインです。
よくみてみると、ストーリー性というよりかは
一眼でわかるものというか、
イラストというよりもロゴといったおもむきがあると
考えました。

というわけで、
案の3、4は個人的に気に入っていたのですが、
案の3にあるような
「あ!こんなところに!」みたいな
セリフ付きの1コマ漫画のようなものは
無しにして新たにロゴのようなデザインを
考えることにしました。

次に考えたのは
レトロな牛乳瓶っぽい感じのデザイン。
しかしこれも失敗。
思うように描けませんでした。
画力、センスの両方において
僕では手に余る題材でした。

現存する最後のラフ

試行錯誤するうちに
何がなんだか分からなくなり
迷走を始めます。

こちらは踊ってない夜を知らない牛です。

この絵はTwitterに投稿したところ評判が良く、
個人的にも気に入ったので、
suzuriにてグッズにしました。

他にも様々考えましたが
しっくり来るものはありませんでした。

もがきの痕跡

一通り描いてみても納得のいくものができず、
あっという間に時間は過ぎていきます。
そして5月ももう終わりを迎えようかという時、
これならいける!というアイデアがついに降りてきました。

描くものが決まるとそこからは一瞬です。
一気に1時間半ほどで一気に描きあげました。
それがこちら。

白だけだった牛のような生物が
QRコードを通って牛の柄にペイントされる。
というイラストになりました。
ロゴのようなデザインに仕上げることは
できませんでしたが、
「一眼でなんとなく意味がわかるイラスト」
くらいの仕上がりになったかなと思います。

川上牧場の川上さんは牛を産業動物だと思っている。という発言から着想を得て、
産業っぽさと普段の川上さんのサイコな感じを
工場で生産される牛という形で
表現してみました。
Factoryを消してFarmに書き直しているところもこだわったポイントです。
川上牧場さんのsuzuriにて販売中!

振り返って

長すぎた制作期間で川上さんには
申し訳なかったですが、
納得のいくものを作れて
個人的には満足しています。

たくさん頭を捻って考えたり、
アイデアをもとに参考になりそうな資料を探して
今まであまり触れてこなかったジャンルの絵に
出会ったりと、新鮮で楽しく、苦しみつつも
良い経験をさせてもらいました。

僕は基本お題を頂いて、反射的に
これでいける!みたいなアイデアが
浮かばない限り、絵を描くことは不可能に近く、
お題を聞いてすぐ思いつかないものを
ずっと考えるのは苦痛な上に、
初見でパッと出ないものは
それ以上考えても何も出ない!というタイプです。

今回はQRコードと牛の模様を絡めて
面白いものを描きたい。
くらいの粒度りゅうどでしか
アイデアが浮かんでおらず、
どう絡めるのかまで思いつきませんでした。

あるいは思いついたとしても、
これでいける!と思えるレベルのものではなく
描いては消しを繰り返す日々。
つくづく頭の中のイメージを具現化させることの難しさを痛感した2ヶ月半でした。

レトロな牛乳瓶みたいなデザインは
これはいける!やりたい!と思うアイデアでしたが、先述の通り、手に余る題材でした。

そもそも思いついた段階での頭の中の完成形は
モザイクがかかったような状態でしか
浮かんでおらず、

解像度を高めるために参考資料を漁り、
試しに描いてみるけれども
全くイメージ通りにはいかない…
1日、2日粘りましたが、
勝機が見えなかったので撤退しました。

ちょっぴり挫折感を感じましたが、
今思えば思い上がりや
気負いがあったのかなと思います。
きっとこんな素敵なデザインができる!したい!
という気持ちが先走って、
実力が及ばないレベルのものを考えては、
案の定描けずの繰り返し。
自分を見失うというほど
大袈裟なものでもないですが、
迷走は確かにしていた気がします。

そこから抜け出して普段の自分が出せた
納得のいくデザインにできたとき、
壮大なカタルシスを感じました。
“一周回って”とはまさにこのこと。
一方で、
人はそう簡単には変われないということなのか。いつになったら殻が破れるんだろうなと
思ったりしました。

もがいて迷走してを繰り返しながら
少しずつでも変化して行きたいなと。
そしていつかり返ったときに
一回りでも大きくなっていたいと思う
フリー(ター)の僕でした。

いやぁ!これはフリとオチが
しっかりしましたねぇ。

してない?
いいじゃない。言うのは無料フリー

以上、よろしくお願いします。

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