博物館学芸員レポート課題【日本美術史第二分冊】2021年度提出
略題「近世から近代の日本美術の流れ」
課題「桃山から現代における日本美術の流れを、具体例を挙げて論じなさい。次いで、日本美術の特質について自由に論じなさい。」
範囲:近世~近・現代
序論(第一段落)の一部を無料で公開しております。
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安土桃山時代から近代までの日本美術史について論じる。安土桃山時代は、1568年の織田信長の入京から1600年関ヶ原の戦までの約30年を指し、織田信長と豊臣秀吉が中央政権を握っていた時代である。美術史においては、特に絵画や建築、茶の発展が著しい時代であった。庶民の日常生活を親しみやすい画風で描いている風俗画や城のシンボルとして造られた天守閣、さらに千利休によってわび茶という茶の湯が完成していった。一方で、この時代の美術は日本美術史上、最も豪壮で華麗だったと言われている。その要因としては、戦国大名がこぞって城を立て、自らの権勢を誇示した時代であり、その中で城に豪華な障壁画(襖絵)を描かせる事を競ったという背景があると言われている。なかでも、金地に緑や青などの鮮やかな色彩を使って描いた「金碧」は桃山文化を代表する作品の一つだ。この時代に活躍した画家と言えば、狩野永徳である。
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