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読書レビュー

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2018年10月の記事一覧

北川達夫「図解 フィンランド・メソッド入門」(2005年)

2000年から始まり3年に一度行われるPISA(国際学習到達度調査)ってのがありまして、第1回は日本も数学の分野では1位だったりしたんですが、読解力(厳密には色々と違うらしいけど、まあ「国語」みたいな感じ)で1位だったのがフィンランドだった。その次の2003年の1位も、やっぱりフィンランド。直近の2015年だとフィンランド5位、日本8位でやっぱり日本より上だ(ちなみに1位はシンガポール、シンガポー

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沼田晶弘 「やる気」を引き出す黄金ルール 動く人を育てる35の戦略(2016) 、子どもが伸びる「声かけ」の正体(2016) 、ぬまっちのクラスが「世界一」の理由(2016) 、「変」なクラスが世界を変える! ぬまっち先生と6年1組の挑戦(2017)

最近、僕がほとんど信者と化してるくらい心酔している人。
世田谷区で小学校の先生をしている「ぬまっち」こと沼田晶弘先生。ネットニュースかなんかで興味を持ち、試しに著作を読んでみたところ深く感銘を受け、貪るように今まで出版された本を全て読みました。

どれも面白いけど、1冊選べと言われたら、断然『「変」なクラス~』です。途中から感極まって涙がポロポロ流れてきました。全然そういう感動本とかの作りじゃない

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狩俣和沙「明日はきっと楽になる!」(2018年)

ざっくりと言ってしまえば「シャルルー」という名前のリラクゼーションサロンを舞台にした、やや宣伝めいた内容ではありますが、ただそれだけで敬遠してしまうのはもったいないくらい、実は味わい深い短編集です。

たまたま私も同業者なので言えることですが、特にリラクゼーションサロンに関して、嘘や誇張がない点がまず良かったです。

リラクゼーションは確かに万能ではないけれども、肉体的にも精神的にも、そっと優しく

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