『口』創作日誌 Day 1：『口』についてと、即興公演「はじめやめ」へのお誘い。
どうも。長谷川優貴（@hase0616）です。クレオパトラというお笑いコンビでネタをしたり、エンニュイという劇団を主宰して脚本演出をしたりしています。
2024年3月5日から10日まで、佐藤佐吉演劇祭に参加するエンニュイPerformanceの公演『口』を開催いたします。
去年公演した『きく』の時のように、このnoteで毎日創作メモをつけていきます。
『口』という公演につて
『口』は、言葉をテーマにした公演です。タイトルは「しかく」と読みます。今回の公演は、エンニュイ第2回本公演『 』がベースになっています。『 』は公演名が無題で観劇した観客がそれぞれのイメージでタイトルをつけていいというもので、言葉と文字と会話の話でした。その『 』をくっつけて「口」としました。
↑感想ツイートまとめです
エンニュイの公演では、常にコミュニケーションというテーマに深く関わる作品をお届けしてきました。昨年公演した『きく』では、傾聴の重要性や相手の声を真に受け取ることの難しさをテーマにしています。聞くことと聴くこと、それぞれが異なる意味を持ちますが、両者は深く関連しています。相手の声を聴くだけでなく、その声に込められた意図や感情を理解することが傾聴の本質です。『きく』では、観客がこの傾聴の体験を通じて、言葉の奥深さや相手への理解の重要性を感じることができました。
今回の公演『口』では、言葉そのものに焦点を当てます。言葉が持つ力や意味、そして言葉を通じて人々が繋がること、言葉に縛られていること、、、などを探求します。
『 』は公演名が無題で観劇した観客がそれぞれのイメージでタイトルをつけていいというもので言葉と文字と会話の話でした。その『 』をくっつけて口にしました。四角い枠の中でクチを動かす。口が連なって器になる。そして世界は回る。そんな公演。
同名の公演を2020年に僕のプロデュース公演名義でやりました。この時はコロナ真っただ中ということもあり、四角い部屋に閉じ込められて、言葉が届かないような感覚とパラダイムシフトの感覚を込めました。対面で稽古をあまりしなくていいように即興性を強く入れた公演でした。今回はこの公演の経験も使いつつ、新しい新作公演として生まれ変わります。
↓感想ツイートまとめ
会話は、コミュニケーションの手段であると同時に、その言葉が持つ形や意味を象徴しています。『口』では、言葉という枠組みの中で、様々な表現や意味が交錯し、観客と新たな発見や体験を共有することを目指します。
言葉の重みと言葉の不完全さを考える時間になりそうです。会話やコミュニケーションといった日常の中で欠かせない要素に深く関わる作品です。人々が口を開いて言葉を交わすことで、新たなつながりや理解が生まれます。言葉が持つ力は、時に優しさや共感を伝え、また時には誤解や争いを引き起こすこともありますが、言葉に頼るしかないのかもしれません。
会話やコミュニケーションといった日常の中でのありふれた出来事から、輪郭をはっきりさせ、構造を体験できるようなものにしたいと思って作っています。ラベル付けできないように雑多な感じに作っています。出演者の経歴も様々です。〇〇っぽいとか、〇〇系とか一言で片付けずに観ていただけたら嬉しいです。エンニュイは、僕のイメージする『演劇』でありながら僕のイメージする『お笑い』でもあり、何でもないものです。出演者の表現力と観客の想像力、そして場所の力の隙間にこの公演はあります。虫かごの中を見るような、地球を俯瞰で見るような、あなたの想像力の向こうに無責任に偶発的に現れます。言葉に責任を持たなければいけない昨今ですが、適当に楽しくやるので、適当に楽しんでくれたら幸いです。観終わる頃には、ゲシュタルト崩壊して、誰も公演の内容を覚えていないような公演にしたいです。でも、言葉にはできないけど、なにか感覚だけ残っているような。
この文書を読んだだけでも、少しみなさんを縛り付けて誘導してしまっています。本番は、こんな文章忘れて直感で楽しんでいただきたいです。
エンニュイのことをChatGPTに訊いたら、大体合っていました。
なので、その回答をそのままAI画像生成のプロンプトに使ってみたら、宙に浮くというかなり攻めた演劇の画像が出てきました。
これがエンニュイです。
今回は言葉の話です。きっと面白いので是非。
チケット予約受付中です。心よりお待ちしております。
『口』公演情報
佐藤佐吉演劇祭2024参加作品
エンニュイperformance 口
日程 2024年 3/5(火)〜10(日)
会場 王子スタジオ1
出演
市川フー zzzpeaker 二田絢乃 高畑陸 (以上エンニュイ)
浦田かもめ 中村理
予約フォーム
https://torioki.confetti-web.com/form/2728
即興公演「はじめやめ」へのお誘い
明日のライブの告知です。
2024年2月15日、劇団エンニュイは音楽家の酒井風とのコラボレーションライブ「はじめやめ」を開催いたします。
上記した、佐藤佐吉演劇祭参加作品エンニュイパフォーマンス『口』の稽古をライブで見せます。去年12月に公演した『ゼンイとギゼンの間で呼吸する世界。。。』で生演奏してくれた酒井風さんが主催するイベントでコラボレーションします。このライブを観てから本番の公演観ると面白いですよ。
稽古中に浮かび上がる言葉たちは、その場限りのものであり、瞬間的に存在し、また消え去るものです。しかし、本番を迎えると、その場で生まれた言葉に縛られ、その意味や感情を背負って演じることとなります。そんな中、エンニュイは言葉に捕らわれず、即興的な表現や音楽との共鳴を通じて、新たな創造性を追求しています。本番では、言葉の力だけでなく、音楽や身体表現など、さまざまな要素が融合し、観客に多様な感情や体験を提供します。そんな僕達だからこそ、稽古と本番の境界線は曖昧で、結局は「稽古」という言葉と「本番」という言葉に縛られているだけなのかもしれません。「はじめ」という言葉も「やめ」という言葉も全て気にせずに本番でも稽古でもない「生活」を見せれたら面白いのではないかと思います。
エンニュイの稽古は、一応作演出の僕が進めますが、基本は自由です。意見することも、意見しないことも。酒井君は「エンニュイは脱中心的なクリエイションを標榜し、稽古の場に集まり、酒井風が音楽や「しくみ」で応答します。」とコメントしています。
その場に集まった人たちで、なにか新しいシーンが生まれたら最高です。閉鎖された稽古場の空間では生まれない広がりを僕達も期待しますし、見ている方々もその瞬間に参加し楽しんでいただけると嬉しいです。
本番見る方にもお勧めですし、演劇をしていて別の団体の稽古が気になっているという方にもお勧めです。そして、酒井風とエンニュイの即興コラボが観たい方も言わずもがな。
即興公演「はじめやめ」公演情報
2/15
高円寺fourth floorⅡ
〒166-0003 東京都杉杉並区高円寺南4-6-7第5日東ビルB1
酒井風のコメント
即興公演「はじめやめ」を行います。 脱中心的なクリエイションを標榜する劇団エンニュイは稽古をしに集まり、酒井風が音楽や「しくみ」で応答します。「本番」と「本番でないもの」の間を区別する「はじめ」と「やめ」の合図を同時に、ならす、ような。
出演
酒井風
zzzpeaker 二田絢乃 青木省二 長谷川優貴 (以上エンニュイ)
浦田かもめ 中村理
大里淳（グラフィック）
山下港（記録）
open 19:00 start 19:30
チケット2500 円+1D
佐藤佐吉演劇祭とは
佐藤佐吉演劇祭は、若手の劇団を中心に、実行委員の推薦により参加団体を招聘して開催している演劇祭です。メイン会場である王子小劇場の親会社・佐藤電機の創業者、佐藤佐吉の名を冠して、東京都北区で2004年以来、開催している。
【エンニュイとは？】
長谷川優貴（クレオパトラ）主宰の演劇組合/演劇をする為に集まれる場所 。
名付け親は又吉直樹（ピース) 「『アンニュイ』と『エンジョイ』を足した造語であり、 物憂げな状態も含めて楽しむようなニュアンス」
2022年11月に新メンバーを加えて、組合として再スタート
メンバーの経歴は様々。
青木省二 市川フー zzzpeaker 高畑陸 土肥遼馬 二田絢乃 長谷川優貴
エンニュイYouTube
【告知】オンラインSHOP「色彩マーケット」にて、クレオパトラ20周年単独公演の配信動画＋動画ダウンロードを販売中！
オンラインSHOP「色彩マーケット」にて、クレオパトラ20周年単独公演の配信動画＋動画ダウンロードを販売開始しました。無期限視聴です。
台本のデータ販売も開始しました。
クレオパトラInstagram
https://www.instagram.com/clepatworks/
長谷川Instagram
https://www.instagram.com/hase_0616/
■クレオパトラオフィシャルサイト
クレオパトラ第12回単独公演（リモート）「密接なき接触」
クレオパトラconte LIVE#2『無駄な期待』
クレオパトラ第11回単独公演『散文的な景色、詩的な歩行』
クレオパトラ二人芝居『私ト彼』
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