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クレオパトラ20周年単独公演を終えての感想と想い。

どうも。長谷川優貴(@hase0616)です。クレオパトラというお笑いコンビでネタをしたり、エンニュイという劇団を主宰して脚本演出をしたりしています。

12月20日にクレオパトラの20周年単独公演を終えた。


photo:藤澤孝代

ただ、ありのままに舞台にたった。でも、まだまだ、ありのままには立てない。まだ、自我や欲がある。いつか、仙人みたいな単独公演がでいたらいいな。でも、これでも昔に比べれば、だいぶ自我や欲を消すことができるようになった。これからもコツコツと精進していく。人間を。人生を。これが、クレオパトラの芸の磨き方。

ただ、生きた様を魅せる。ドキュメンタリー。人生というストーリーをそのまま舞台に乗せる。辛いことも楽しいことも。

最後のシーンで、桑原への想いを伝える時に、ただ感謝を伝えようとしたのに、口からは今までの不満が勝手に吐露され、瞳からは涙が自然と流れた。あの時だけは、完全にありのままだったかもしれない。最後の方は、完全に自分の意思では制御できていなかった。


芸人だから真面目なことを言うなとか、芸人なんだから裏側を見せるなとか、芸人なんだから涙を流すなとか言う人間がいる。そんな外からの声と闘ってきた20年だったかもしれない。でも、僕らはひたすら、やりたいことをやってきた。陰口を叩かれても、馬鹿にされても、スタイルを確立してからは軸を守りつつスクラップ&ビルドを繰り返してきた。

僕のなりたい芸人は、誰かしらない芸人が決めた枠組みの中で収まっているような小さな存在ではない。生きづらさを笑いに変えながら、必死で呼吸をする。世の中との歪に全力ぶつかりながら生きる様を魅せる。不器用に真っ直ぐに、時にはこずるく滑稽に。そんな、人間らしい存在が僕のなりたいお笑い芸人だ。演劇をやっていようが、なにをしていようが僕はお笑い芸人だ。

今回の単独公演は、しっかりと僕ら二人にしかできないお笑いをやれた。相方とは、小学校6年からずっと一緒にいる。もう29年くらい一緒にいるわけだ。母親亡き今、地元の友達を除けば、身近な人間で僕のことを最も古くから知っている人間ということになる。家族のいない僕からすれば家族みたいいなものなのかもしれない。友達で、家族で、、、でも、やはり相方というのが一番しっくりくる。不思議な関係だ。桑原が嫌がろうと、僕は死ぬまでクレオパトラを続けたい。80歳とかになっても単独ライブやってたら面白いよな。その歳のその時の環境に合わせて変化していく芸。一見すると、誰にでもできそうなパフォーマンスかもしれない。でも、これが結構難しい。僕ら二人にしかできないものになってきている。続けていれば、そのうち芸に昇華されるだろう。ストイックに賞レースの為にネタを職人のようにやっている芸人の裏で、僕らのような野生の芸人がいてもいいじゃないか。

毎回思うが、今回再確認した。桑原としかお笑いはやれない。もしかしたら、上手にやれる相手はいるのかもしれない。でも、お互いヒリヒリして刺激があるのはこのふたりでないとダメだ。

20年前、こんな芸人になっているとは思っていなかった。集客も全然少なくなったし、色々あって応援してくれる関係者もほぼいなくなった。10年前の自分に今の状況を見せたら落胆するかもしれない………いや、カッコイイと思わせる自信はある。今の僕は、現在が今までで一番幸せだ。毎日が楽しい。

ここ数年、劇団や様々なところで一緒にやってきたzzzpeakerと一緒にできたことも良かった。今の相方と言っても過言ではないくらい一緒にたくさん創作してきたし、喧嘩もした。そんなzzzpeakerも、桑原もなにを仕掛けてくるかわからない。舞台上の3人が全員攻めの姿勢で助け合わない。最高に楽しい時間だった。

30周年単独とかどうなるのか自分でも検討がつかない。だから楽しい。自分で自分をドキドキさせられる。そんな人間でこれからもいたい。相方も、常に刺激をくれる。馬鹿な二人だ。

打ち上げで、作家の中林君に「キングオブコント目指しましょうよ」と言われた。まだ、キングオブコントを目指せると思われているのが嬉しかった。お互いのスケジュールが合わないから難しいかもしれないけど、ライブやYouTube配信は無理がない程度にやっていきたいと思った。何故かというと、おじいさんになるまで続けるには観客が必要だからだ。お笑いは、観てくれる人がいるから成り立つ。だから、知ってもらう活動はマイペースにでも続けなければいけない。

唯一無二の存在ではあると思うので、気になる方はYouTubeチャンネルに過去の単独公演の動画が無料で公開されているので視聴してほしい。で、更に気になったら、20周年単独公演の動画を購入してくれ。


オンラインSHOP「色彩マーケット」にて、配信動画+動画ダウンロードを販売開始しました。視聴は1月4日以降からできます。視聴可能になってから販売しようと思ったのですが、このnoteなどと同時に販売開始しないと売れないと思い先行販売みたいなカタチになりました。編集状況によってはもっと早くから視聴できるかもです。

台本のデータ販売も開始しました。

↑そして、こちらのツイートに書いてあるクレオパトラ単独公演台本集を本当に作ることにしました。クレオパトラ第1回単独公演から20周年単独までの台本を全て網羅した本です。

今までのクレオパトラ単独公演の台本を手直しして全てまとめて、装丁などもちゃんとした20周年記念の本です。小ロットで作るのでお値段高めですが読みごたえがあります。20年の厚みです。クレオパトラ単独は、全てストーリー性が高いです。そんな台本が新たに生まれ変わり、更に1冊の本になる。絶対買いです。ファンでなくとも買いです。

受注生産になりますので、購入希望の方はお先にご購入お願いします。
予約締切は1月31日予定です。

完成が2月末予定で、そこから順次発送していきます。

これまで僕ら二人の人生に関わってくれた全ての人に感謝。また、気が向いたらお会いしましょう。生きてる限りクレオパトラは続いています。

そこに立つ。当たり前に。ありのままに。
人は他人を意識している。その様はありのままではないのか?
ありのままの自分がわからない。自然は常にありのままなのか?
人間がいることは、ありのままではないのではないか。
人間を動物として見るのならば、ありのままなのかもしれない。
だとすれば、他人や環境に作用されている自分もありのままなのか?

20年の年月で蓄積された経験や価値観。それらを抱えることによって生まれる、ありのまま。
無理せずに、欲を出さずに、自然体で20年の蓄積を放出する。
瞬発的に体が動く。それは過去の記憶からなのか、今現在の物なのかはわからない。

それは衰えていてもいい。無理なく自然なら、そこに価値がある。


クレオパトラ登場。
自己紹介。
雑談をしている。
シームレスにネタに入る。

クレオパトラ20周年単独公演『as is』台本冒頭より



クレオパトラInstagram

https://www.instagram.com/clepatworks/

長谷川Instagram
https://www.instagram.com/hase_0616/

■クレオパトラオフィシャルサイト

クレオパトラ第12回単独公演(リモート)「密接なき接触」

クレオパトラconte LIVE#2『無駄な期待』

クレオパトラ第11回単独公演『散文的な景色、詩的な歩行』

クレオパトラ二人芝居『私ト彼』

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