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お猫さま日記

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叱らない猫育てだにゃ。

叱らない猫育てだにゃ。

我が家にやってきたとき、2匹の猫たちは生後半年、避妊も去勢も済んでいたが、大人にはなりきっておらず、いたずら盛りだった。

ゴミ箱のふたを開けてゴミを漁り、シンクの洗い桶に溜まった水を飲み、ソファの手すりで爪を研ぎ、花瓶を落として割って、消しゴムをサッカーボール代わりにし、毛糸玉にこんがらがった。

こら!と大きな声を出したくなることもしばしばだったが、怒っても仕方がない。だって、彼らは猫なのだ。

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心配するより、信頼するだにゃ。

心配するより、信頼するだにゃ。

 愛護団体から迎えた2頭の猫、ピールとよっちーは、生後半年、避妊も去勢も済んでいたが、愛護団体のひとからは「人間でいえば5歳くらい。気をつけて見ていあげて」と言われていた。

 日中、仕事で家を留守にするあいだはケージに入れておくのがルールで、トライアル期間の2週間はまじめに従った。
 会社に行く直前にケージに入れる。玄関から外に出るまで、じーっとこちらを見ている。かわいそうで愛おしくて、会社に行

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家族になった証だにゃ!?

家族になった証だにゃ!?

 動物愛護団体から、ハチワレのメス猫とキジトラのオス猫(ともに生後半年)を迎えるべく、トライアル期間に入ったものの、ひとつ懸念があった。

 わたしには、じつは動物アレルギーがある。

 子どものころ、友人宅の犬や猫をなでまくった帰り道、必ず目がかゆくなり、くしゃみが止まらなくなった。こすりまくった目は、白目の部分に膜のようなものができて腫れ、かみすぎた鼻も皮がむけた。

 ただわたしのアレルギー

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お試し期間はこっちが試してやる期間だにゃ。

お試し期間はこっちが試してやる期間だにゃ。

動物保護団体から迎えたハチワレのメス猫と、キジトラのオス猫。最初はへっぴり腰で家のなかをうろうろしていたけれど、わたしがごはん(その晩はよりによって、海鮮丼だった)を食べる段になると、ちゃぶ台を覗き込みながら、ちょいちょいしてきたり、そのうちちゃぶ台に乗っかって海鮮に手を出してきたり。食事が終わって、わたしがソファでくつろぐ頃には、いっしょに上がり込んでくつろぎだした。

慣れるのが早すぎて、笑っ

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その「いつか」はやって来ないかもしれないから、思い立ったが吉日だにゃ。

その「いつか」はやって来ないかもしれないから、思い立ったが吉日だにゃ。

いつか、家族ができたら、猫を飼う。実家の猫が死んだ20代後半くらいから、ずっとそう思っていた。独身で猫を飼うのは、ずっとひとりでいいです、の宣言のようだし、おばあちゃんからも、「結婚できないからやめたほうがいい」と言われていたから、家族ができたら、って思っていたの。

30代に入り、長くつきあっていた恋人と別れ、結婚も猫も遠のいた。

30代後半、いつか、そのうち、と思っていても、その「いつか」は

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