ピアノが来た日(その3)
中学生の頃から家に置いていたグランドピアノは一般家庭用にしては比較的大きな物で、自分の学生時代の濃い時間を一緒に過ごしました。
あの「鍵盤の上に置いておいた紙が1つも動かなかった事件」もこのピアノを使っている時でした笑
大学時代も電子ピアノなどは買わず、週末には自宅に戻って練習、卒業して実家に戻ってからはそのまま使い続けました。
僕にとって音楽大学に進まなかったコンプレックスは大きく、絶対に音楽系の大学に進んだ人よりも上手くなってやるんだ!と気合いを入れていたのですが、ある日夕飯を終えてすぐに練習をしていた時のこと。
母「じゅんじゅん!お父さんもお兄ちゃんも、みんな音がうるさいって言ってる!」
ピアノを置いている部屋は居間の隣で、ふすま1枚で仕切られているだけなので、音がほぼダイレクトに聞こえたらしいです。
じゅんじゅん『音が出るものだから仕方ないじゃん。うるさいって言われたら何もできなくなるよ!?』
母「みんな我慢してる!」
あぁ、仕事をするようになって、毎日練習できなくなり、ようやくできた時間に弾こうと思ったのに、この言われよう。
じゅんじゅん『我慢って、そんな風に思ってたの?いつも音を鳴らしてるわけじゃないんだから、せめて時間ができた時くらい自由にやらせてもらえないかなぁ?』
そこで兄がとんでもないことを言い出した
「もっと上手くなったら弾いていいよ」
笑う家族。
上手くなったらということは、上手くならないうちは弾くな→お前はピアノを鳴らすな ということ。家族揃って馬鹿にしすぎる。
もうね、これにはさすがに頭に血が昇りましたよ。
じゅんじゅん『わかった。じゃあ僕にも考えがある』
と言ってその日はピアノの蓋を閉めました。
さて、僕がやったこととは??
その4に続く
では、また明日!
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