褒めるべき?

僕は親からあまり褒められずに育ってきた。親によると、僕の親も褒められずに育てられたらしい。どうやら、褒める才能というのは遺伝するようだ。褒める才能は先天的なものが多いのかな。勿論幼少期に珍しい体験をして思考が変わればいいけれど、大体の人が気付くのが思春期の時だろうなと思う。そのときにはすでに自分の中で、そんなものできて当たり前、という思考が根強く残っているのでもう変えようと思ってもなかなか変えることが難しい。

褒めること、褒められることは自己肯定感を高めることになる。物事を達観してズバズバ物を言うことや、まず最初に否定の言葉から入る、というのは、断定させて欲しいのだが、コミュニケーションとして間違っている。僕は今となっては相手を褒めることがすごく難しくてときたまにしか褒めることができない。かと言って親を恨むことはないけれど、褒められないというのは辛いことだ。間違ったコミュニケーションをしないためにも相手を褒めることが重要だと思う。

褒めることはすなわち相手のいいところを見つけるということになる。褒めないというのは先ほども述べたように、そんなのできて当たり前、なのにこれ以上なんでできないの?という思考に基づく。これは、相手の嫌なところばかり見てしまうことになってしまう。相手の嫌なところばかり見てしまうだけならまだ良いが、それを周りに言うとそれが陰口になってしまい、結局は自分の評価を下げることになる。エッセイの1でも書いた、周りの評価を気にする人は、まず相手を褒めることから始めてはいかがだろうか。厳しさと意地悪は違い、厳しさは後から理解がついてくるが、意地悪はついてこない。できて当たり前というのは、自分の中の価値観の話であって、相手がそれができて当たり前とは限らないのだ。

これも1つ重要なことで、一度褒めたら褒め通すこと。褒めたのに、そんなことないよ、と返されて引いてしまっては相手もお世辞で言ったんだなと悟ってしまう。ちゃんと貫き通すことが大切だ。

褒めることのできない人は、実際は何度も褒められているのに実感がなく、おれは褒められないから下の人間だと考えてしまうが、相手を褒めることで、また自分の考え方を見直すいい機会になるのではないかなと思う。

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