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【ミニ社長塾 第13講】知らないうちに自分の言動が相手を評価していることに繋がっているのでご注意を!

おつかれさまです!
中小企業診断士で、社長の後継者に【徹底伴走】するコンサルタントの長谷川です。

今回の記事は、「知らないうちに自分の言動が相手を評価していることに繋がっているのでご注意を!」というタイトルです。

これは自分が「される側」でも「してしまった側」でもあり、どちらにしても残念な気持ちになってしまった話です。

経営者の皆さまは、特に社員から見られているし、影響力も当然に大きいので、何かしらの気づきに繋がりましたら幸いです。

1.神田伯山さんと鶴瓶師匠が二人会に出た話

先日、テレビをつけていると講談師の神田伯山さんが出ていました。鶴瓶師匠も出ていらっしゃったので、おそらく「A−Studio」だと思います。

その番組の中で、神田伯山さんが鶴瓶師匠と二人会を行われた時のことを話されていました。

順番は伯山さん、鶴瓶師匠の順。先の伯山さんは「中村仲蔵」(確か、記憶違いなら申し訳ありません)をやられました。
※伯山さんの「中村仲蔵」をお楽しみください。

観客を引き込んで「わざとやりづらい空気にした」と言うくらいに、当時の自分の実力をすべて注いでやられたそうです。その時に伯山さんが気にしていたことは、

鶴瓶師匠がどのようなネタを持ってこられるか

ということ。

後にやる鶴瓶師匠が軽いネタをもってきたならば、自分は師匠に「軽くあしらわれたんだな」ということが分かる。

さぁ、どんなネタを持ってくるんだ……

すると、鶴瓶師匠は「妾馬」(こちらも合っていたかしら……)という大ネタをやられた。

そこで、伯山さんは「少しでも師匠を本気にさせた」と自分が認められたことにホッとされた。そんな話をされていました。

この話って、ビジネスの日常でもあるな、と思いましたので、次に書いていきます。

2.部下は、あなたの言動をよく見ている

私に言われるまでもなく「分かってます……!」と思われるかもしれませんが、思っている以上に見ています。

例えば、挨拶。
朝会社に出勤してきて「おはようございます!」と言われた時、あなたはどうしていますか?

「おはよう!」あるいは「おはようございます!」と、ちゃんと相手の顔を見て挨拶をされているでしょうか?

PCのモニター画面を見ながら、挨拶していませんか?
本や新聞を読みながら、挨拶を返していませんか?

そのように挨拶をされた時の気持ちは「自分の存在を受け入れてもらえていないのかも……」という不安感
会社に出勤してきて「頑張ろう!」と思っているのにもかかわらず、これではやる気が出ません。

私たちがベンチマークとしている「強くて愛される会社」にいくと、どの会社でも挨拶はキチンと相手の顔を見て行われます。すごく清々しい気持ちになりますし、何より受け入れられている安心感がある。この違いは、会社の業績にもハッキリと出てきています。

他の例では打ち合わせの時。
最近だとオンラインで行われることもありますが、時間通りに参加できていますでしょうか?

勿論、前の予定が押して遅れる、なんとことはありますが、事前に連絡を取ることくらいいくらでもできます。

連絡なしで待ちぼうけを食らわされる側からすると、たまったものではありません。

もしかしたら、他のお客様との商談の時間をずらして調整した時間かもしれませんし、別の価値を生み出すには十分な時間のはずです。

そんな時に相手を待たせるということは、「待たせても良い相手」という評価をしていることと同じです。意識していなくても、相手はそのように受け取ります。

相手と良い関係性を築いていくためには、当たり前ですが相手に敬意を払うことは重要です。例えば「相手の顔と名前を覚えておくこと」も一つです。なぜならば、相手の存在を認めていることにつながるからです。

修了生のある社長と、社員との関係構築について話していた時に

最終的には『愛』ですよ

と言われたのが印象的でした。

なんでも当たり前ではない。社員が、朝会社に出勤してくれることだけでも「ありがとう」という気持ちになる。だから、愛をもって社員と接するようにしています。

そんな話もされていました。相手に対して「愛」を持っていれば、自然と敬意を払う言動になってくると思います。

3.自主性を持ってもらいたい、という前に

私は、わりと「マズローの欲求5段階説」というのが好きでして、社員力を考えるときはこれをもとに思考します。

今回の話、3段階目の「社会的欲求(会社から受け入れられたい欲求)」と4段階目の「承認欲求(他者から尊敬されたい、認められたいと願う欲求)」なんですよね。

順番なので、3段階目が満たされた後に4段階目、とくるわけですが、この上の5段階目が「自己実現欲求(自分の世界観・人生観に基づいて、「あるべき自分」になりたいと願う欲求)」になります。
※ご参考に↓

よく「社員には自主性をもって行動してもらいたい」という話をお聞きしますが、その段階になるためには「(会社から)受け入れられている」という安心感や、「認められている」という承認も得ていただかなくてはなりません。

PCのモニターから目を離さずに挨拶したままでは、自主性は生まれようがありません。

私自身も、そのようなことをしてしまっていたなと反省し、今は話を「聴く」ために作業の手を止めて耳を傾けたり、時間には余裕をもって行動することを心がけています。

是非皆さまも、年末年始に一年を振り返るなかで、今回の話題を入れていただけますと幸いです。

今回はここまでです。
また、次回の【ミニ社長塾】も、どうぞよろしくお願いいたします。

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