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ヨーグルト摂取による腸内細菌フローラ改善の評価-マイキンソーの定期使用による宿主腸内乳酸菌割合の測定

この文章は一般の方にも読みやすいように分かりやすく記入しています。

[背景 Abstract]

ヨーグルトが好きです。
乳酸菌の効果も信じています。

一方で、乳酸菌は生きたまま腸まで運ばれるのかということも乳酸菌食品を愛用している皆さんにとっては疑問が残るところだと思います。

一般的に、胃壁から分泌される胃酸のphは1.0~2.0と呼ばれる「強酸性」です。この環境下では一部の耐酸性細菌を除いた殆どの細菌は1時間以内に死滅すると言われています。

そうです。乳酸菌は耐酸性能を持っていないので強酸性下で死にます。

ヨーグルトはどうやって身体に影響を与えているのか!?

乳酸菌が強酸性下で確実に死滅する一方で、乳酸菌に関するたくさんの論文が出ているのも事実です。
実験対象が人間ではなくマウスの論文が多いですが、何かしらの体調の変化が現れています。何がマウスの身体に変化を与えているのでしょうか?

ここで考えられる可能性は2つです。
①乳酸菌は生きて腸に届いている!腸内でその力を発揮したんだ!説。
②乳酸菌は残念ながら死んだ!だがしかし、その死骸のタンパク質が腸内にいる細菌の栄養になったり、腸内免疫反応を刺激しているんだ!説。

と分けて考えられます。

皆さんは「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」という言葉を聞いたことがありますか?

プロバイオティクスというのは、私達の体調に良い影響を与える生きた乳酸菌が含まれている食品です。分かりやすいのはヨーグルトや納豆ですね。

プレバイオティクスというのは、既に腸内にいる善玉菌たちのエサになるようなものが含まれている食品です。悪玉菌を減らしてくれるものも同様に呼ばれます。オリゴ糖や食物繊維とかがこれに該当します。

最近はどっちの特徴もあることを謳った、シンバイオティクスなんて言葉もでてきました。どこかのCMでも言ってたので耳にしたことがある方もいるかも知れませんね。

つまり、先程の2つの可能性でいうと①がプロバイオティクス、②がプレバイオティクス的な効果です。なんとなく感覚で掴んで頂ければと思います。

で、私がヨーグルトに期待したいのは断然①のプロバイオティクス的な効果になります。現状の自分の腸内環境をごっそり変えていきたいという風に考えています。

なんとか腸内に届ける方法を考えて、自分の体質を改善したい!!

しかし実は、胃腔内のphは食べ物や牛乳などの摂取によって、若干ではありますが中和されることがあります。空腹時に180mlの牛乳を摂取すると胃腔内のphは3.0~4.0まで上昇します。

おっ、牛乳と一緒にヨーグルト摂取すればイケるか!?

と考えます。

でもこれだけではまだ駄目です。

残念ながらph3.0に乳酸菌を3時間さらした場合、1x10^7の乳酸菌の生存数は1x10^3 (1000匹)程度だったという論文があります。


ヨーグルトが固まるのは1ml中の乳酸菌数が1x10^7(1000万個 )です。
乳酸菌飲料の内容量は100gなので1個のヨーグルトの中におよそ1x10^9 (10億個)の乳酸菌が生息していることになります。

1x10^7 の乳酸菌をph3.0で3時間だと1x10^3(1000個)でしたので、1x10^9だと1x10^5(10万個)の乳酸菌が生きて届く(かも?) って感じですね。

で、10万匹が多いか少ないかについてですが、そもそも腸内最近叢には1x10^14~15(100兆~1000兆 ) もの細菌が住みついています。

100兆匹のうちの10万匹は割合でいうと0.0000001%です。

この絶望を通り越して笑えてくるなんとも言えない感覚を共有していただけましたでしょうか。

たとえ10万匹程度を腸内に送り込んだとしても元々住み着いていた他の細菌達に一瞬で飲み込まれてしまいます。

このことから、一度定着した腸内細菌フローラのバランスを変えるのは相当大変だということが推測できます。

ある論文ではマウスAの糞をマウスBの腸に移植させたらマウスBの腸内環境がマウスAに近づいたという報告があります。面白い研究内容でしたが実用化はまだ先だと言われています。

こう考えると子供が羨ましいです。乳用児期の腸活って本当に大事だなと思いますよ。

このnoteに書いていくこと

このnoteは初期状態の私の環境をコントロール (初期値) とし、ヨーグルトの摂取経過により腸内細菌環境がどの様に変わっていったのかを綴っていきます。

これまでヨーグルトが好きながらも本当に確かな効果があるのかに疑問を持ち続けていました。そこで今回はサイキンソーというベンチャー企業が提供している「マイキンソー」という腸内フローラ測定キットを使用して見たいと思います。

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これを使うことで自分の腸内の細菌の割合が分かります。
https://amzn.to/2UYghJw

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定期的にこれを使用して自身の身体に変化がおこっているのかを見ていきます。

この先も引き続き書いていきますが、恐らくかなり大きなボリュームになると思います。仕事もあるのですが、とりあえず今日はここまで書けました。
記事を更新したらツイッターでツイートするようにしますので、もし私の腸内環境の変化に興味あればツイッターフォローしておいて下さい。

https://twitter.com/yuzu_ponzu

次の項は食物をできる限り胃酸の暴露を避けて腸管へ送る方法を書き足していきます。ありがとうございました。


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