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【モノローグエッセイ】ポイントの多い料理店

Go To Eatキャンペーンというものがあった。

食事代に応じて消費者にポイント還元やプレミアム付き食事券の発行を政府が支援することで、感染予防対策に取り組む飲食店の需要を喚起し、同時に食材を供給する農林漁業者を支援するキャンペーンである。

その中でもオンライン予約サイトで予約、来店すると「次回以降に使用できる」ポイントが付与されるとの事で、「無限くら寿司」などのポイントで実質無料で食事を楽しむ裏ワザが一時話題になっていた。

私がよく行くとあるお店は、このGo To Eatキャンペーンの加盟店に登録していなかった。キャンペーン中、お客さんから「Go to使えますか?」「予約でポイント貯められますか?」といった質問に「すみません、うちやってないんです」と、店長が対応している場面を多く目撃していた。

あ、そうそう。この店長があの"ボス"です。

「誰?」っていう人は、こちらのバックナンバーを読んでみてね!


何度も色んな人から同じ質問をされていたので、ボスも辟易としていた。それをやれやれと見る私。

(以下、会話のうろ覚え)

私「Go Toやらないんですね」
ボス「うん、イヤだから」
私「お得なのに?あ、まあお得なのは客側だけですしね」
ボス「別に得かどうかはどうでもいいんだけど、予約すればポイント溜まって、それ目当てでタダ飯喰ってそれ繰り返すっていうのは形はどうであれ店側としてもお客さん戻ってきてもらえるからいいんだけど」
私「はい」
ボス「"食事"ってそういうことじゃなくね?
私「あーなるほど。」

ボスのその一言は、私には存在しなかった考え方で、竹を割ったような正論だと思った。

ボスのそんなところが、私は好きである。
たまにめんどくさいけど。


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