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最善の選択をするよりも

「保育園やめたい」

娘がこう言ったとき
本当の理由を知ることができてたら…

と思うことがある。


今、小学3年生の娘は
保育園で年長さんだった10月末の朝

泣きながら、かすれた声で
「ほいくえん、やめたい」
と言った。


話を聴くと、

上手くできない活動があって
「悔しい!やりたい!」と思うのに
助けてくれる先生がいなくて
困っているうちにその時間が終わる

のだそう。

そんな日々を重ねるうちに
自分に自信が持てなくなって
「嫌になっちゃった」と。


「辞めてどうしたい?」と聞くと
「幼稚園に行きたい」と答えるけど

コレが理由なのだったら
幼稚園でも同じ思いをするのでは?
と思い、現実的じゃないと判断した。


その日から卒園式当日までの約5ヶ月、
娘は、いわゆる「不登園」になった。

その5か月間は
3つの時期があったように思う。

前半は、質問攻めにせず
とにかく心を休ませる、安心させた。

中盤は、安心した娘が
本当は嫌だったことなどを話し始めた。

後半は、苦手で避けたいことと
苦手だけど頑張りたいこととを区別し
折り合いが付けられるようになった。

不本意ながら「不登園」になった結果
私たち親子はグンっと成長したし

娘と私の関係性も
めちゃくちゃよくなった。


小学校に上がってからも
「環境感受性の高い」娘は
いろいろと困ることもあるけど
その都度、親子+先生で乗り切っている。


めでたしめでたし…

と思っていたのだけど。


3年生の新学期初日、
「(担任が)めっちゃいい先生~♡」と
うっとりとした様子で教えてくれた娘は

同時に、
保育園の先生との事を思い出した。


「私のことを呼んでるのかな?」と
ドキドキしながら先生に近づいていくと
「もう!早く来て!」と言われた。


年下の子のお昼寝タイムに
トイレに行こうとすると怒られる。
(他の子寝てるんやから!と)


他の子が怒られている時に
自分も同じことで怒られる立場なのに
なぜか自分だけ怒られなかった。


など、気分で怒る先生に
理不尽さを感じるだけでなく

“いつ怒り出すか分からない恐怖”
があったよう。


その先生が、、
まさかの、、、

私が信頼していた
担任の先生(の一人)だった。

名前も言えず、
写真を指差して教えてくれた。


その先生はもう
そこの園を辞めているし
今さら園のトップに話す気もない。


だけど、
娘の最後の保育園生活を返せ!
とも思ってしまった。


保育園には行かないけど
公園や習い事で
友達に会うと嬉しそうだった。


ただ、園という集団が
合わないのかなと思っていたけど
先生が怖かったからだなんて。


それなら、
幼稚園への転園も視野に入れて
先生や園の雰囲気がどうなのかも
見てあげればよかった、

もっと楽しい思い出にできたかも…

と、娘が3年生になって初めて思う。


でも、
そう考えるのはちょっと待って!
と思える私も、ちゃんといる。

人は、選ばなかったほうを
後悔する生き物なんだと思うけど、

“選んだ方を最善にする”ほうが
建設的で、幸せな道だと思う。

“最善の選択”は不確実だから。


あのとき、
「よし!行きたくなるまで休もう!」
と決断できたこと。

学校支援員ボランティアの仕事先へ
「行けるようになったら連絡します」
とキッパリ伝えたこと。

転園をせず、
母娘で過ごす時間を選んだこと。


すべて私が自分で選んだ道。

おかげで、娘をよく知ることができ
娘の心の安定を取り戻せた。

これは
“選んだほうが最善になる”ように
考えて行動した結果だと言える。


小学生になった娘は、
「ママは私の心」と先生に自慢する。

あれは私たちにとって、
しあわせな母娘関係を築く
かけがえのない5ヶ月間になった。


今、不登校や不登園で
悩んでいる保護者のかたにも

“わが子の選択を最善にする”
“自分の選択を最善にする”ことを
考えてほしい。


誰かの正論っぽい考えや
世間の声や、なんやかんや…

一度、手放してしまう勇気を。


by
親子のRelationshipLabo ハル

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