スタントマン、モーションアクター、スーツアクター、舞台アンサンブル…違いは?


はい、どうもこんにちは大島です。今回は、前回書いた「そもそもスタントマンとは」というところから続いて、その中での職務内容の違いについて話していきたいと思います。


まずタイトルにある通り、「スタントマン」「モーションアクター」「スーツアクター」「舞台(アンサンブル)」こちらを今回はフューチャーして行きたいと思います。(言い方古い?)
まずこれら全ての職種は、日本だとそれぞれ少し違った職種、スタイル、そしてルールがあります。そもそもこれだけの違う呼び名がある、と言う事がそれを物語ってますね。今回この記事では、かーなーりざっっっくりとしたそれぞれの違いを書いていこうと思っています、というのも、全部を一度に詳しく書いてしまうととても長くなってしまうので。それぞれのカテゴリーの仕事を詳しく書いた記事はまた後日別で上げたいと思います。って私そればっかだな。(笑)

ちなみに海外だと、「スーツアクター」も「モーションキャプチャー」も「舞台&ショー」も全部「スタントマン」の仕事のカテゴリーに識別されます。 


さてまずは皆さま聞き馴染みの「スタントマン」ですが、主に映画、TV、CMなどでアクションをする人たちの事を指します。そして、実は皆さんが想像だにしない仕事まであくせく現場で忙しくしている部署であったりします。

ちなみに皆さん、「スタントマン」の主な仕事内容というと、なにを思いつきますか?高い所からの落っこち、ワイヤーアクション、何かで殴られたり、壊したりのリアクション、車にぶつかったり、轢かれたり、全身火だるまになったり…とか?あとはジャッキーチェンやブルースリーのように戦う。
はい、全部正解です。これらがよくある「スタント」のイメージだと思います。あとは車やバイク運転したりとか、派手なカーチェイスとかもそうですね。あとはダイビングとか、水泳、スカイダイビング、ロッククライミング…etcそれはそれで逐一スペシャリストがいて、そのたび呼ばれます。会社や呼び名も、カースタントの人、とカースタントの会社、って別くくりであったりします。
そしてそれと共にですね、現場での「安全対策」や「下準備」なども含まれてきます。ここらへんもまた長くなりそうなのでまた別の記事にて。(笑)


まあ、だいたい「映画、TV、CMなどで、生身でアクションをしている方達」が日本で言うスタントマンと呼ばれる類の人達だな~って認識していいと思います。

(まあ前回も言った通り、大きなくくりで言ったらスタントしている人たちはみーーんな「スタントマン」なんですけどねえ…)(まだ言う)



次に「モーションアクター」です。こちらは、「モーションキャプチャー」というまた一風変わった撮影方法、形態のお仕事になります。
今時ですと、聞いたこともある方はいらっしゃるのではないでしょうか。
主に、CGグラフィックの元になる動きを撮影するもので、こちらはスタントマンのみならず、役者さんや、音楽家や、ダンサーさん、全てのそのジャンルに特化した人が呼ばれるお仕事でもあります。

わかりやすい例ですとこちらでしょうか。もうちょっと古いかもしれませんが、プリキュアシリーズで初めてモーションキャプチャーが取り入れられた作品だそうです。近年ですと当たり前になってきてますが、このEDが当初発表されたときは大分世間が賑わっていたように思います。


こちらは「ダンサー」さんがモーションキャプチャーをした代表例ですね。これは元々ダンサーさんがモーションキャプチャー用のスタジオに行き、特別なスーツを着てダンスをし、その動きをキャプチャー(録画?トラッキング?)して、もともとあるモデルというものに動きをトレースする仕組みになってます。はい、ここまでで色々な横文字が出てきてちょっと難しいですね。私も実は正直そこらへん作る側の方はよくわかってない所が多いので正しい単語のチョイスではないかもしれません。すみません。知り合いや昔働いたことのある方々に聞くことができそうであれば、もう少し詳しく聞いてみます(笑)

モーションキャプチャーのお仕事自体はとても興味深く、面白い世界なので、こちらももう少し細かく別記事に纏めたいと思います。


モーションキャプチャーのお仕事をする時の大きな違いは、セッティングの違いだと思います。私の中でモーションキャプチャーのお仕事、というと、映画、TVというよりは、ゲームのお仕事、という意識が強いです。場所もそれぞれゲーム会社さんがお持ちの、特別な室内のスタジオに連れていかれるイメージです(笑)
かと言って、絶対に映画などで使われていないわけではないです。その中でも最近だと特に有名なのがこちらの作品ではないでしょうか。

英語版ですが、気にせずに飛ばして1:12~くらいから見てみてください。完全なる映画セットの中で、モーションキャプチャーの撮影をしています。

普段スタントマンは役者さんと同じ衣装や、衣装さんに用意された服を着て、撮影に挑みます。ですが、そのシーンがモーションキャプチャーになると、特別なスーツを着込むことになります。どんな役でもどんな場所でもどんな方でも同じ全身タイツの分厚い版みたいのを着る事になります。まさにこの動画内の方達が着ているやつですね。
私が実際映画やTVでモーションキャプチャーをするタイミングに出会ったことはまだありません。そして、日本だとほぼ無いに等しいと思います。製作費の問題でしょうか…需要の問題でしょうか…そこらへん正直私にはわからないのですけれども。

ので、日本で「モーションキャプチャー」のお仕事、と聞くとほとんどゲームのお仕事のイメージに直結します。私も過去に「ロマンシングサガ」や「鉄拳」「ベルセルク」など関わらせて頂きました。


これも英語版ですが、なんとなく流して見れるので大丈夫です。たとえば 「0:28~」とか、「5:20~」とかを見るとわかりやすいかと思われます。こちらは「The Witcher」という結構有名なゲームです。こういう風に、ゲーム内で行われる戦いのシーンや、ぶつかったりころんだり登ったり、などというアクションに特化した部分をスタントマンが補っております。顔の演技がほぼ必要ないのも大きな違いですかね。よっぽどのことがない限り、細かな顔の表情がスタントマンに求められる撮影は余りないと思われます。身体能力の方が重視されますね。

ので、大雑把に言えば、「ゲームなどの製作に身体能力を使って関わるタイプのお仕事」と思って頂いて構わないかと思われます。


次に「スーツアクター」ですね。こちらは日本特有の職種になります。正確に言えば、スーツアクターのお仕事は海外にもあるのですが、「スーツアクター」ではなく、「スタントパフォーマー」のお仕事になります。ので、「日本特有の呼び名」という説明が正しいかもしれません。
海外ですと、スパイダーマンも、ブラックパンサーも、アイアンマンもパワーレンジャー(ハリウッド版)も、ぜんぶ纏めてスタントパフォーマーです。ちなみに「スーツアクター」と言っても通じません。スーツもアクターも英語なんですけどね?でも通じません。スーツアクターは和製英語です。

わかりやすいものだと日曜日朝にやっている特撮ヒーローや仮面ライダーの変身したあとのアクションをしている人たちになります。主に重たかったり動きにくかったりのマスクとスーツを全身着込んでアクションしている人たちですね。

画像1

これは20歳の時の順番待ち中の私


一応、顔から身体から全部が衣装で包まれている人を指すと思っているのですが、キャプテンアメリカみたいに顔半分出てる、とかの役もスーツアクターと呼ぶのかは謎です。
日本にそういう顔半分出てるキャラクターいたっけ?ちょっと疎くてすみません。いたとは思うのですが、すぐ出てこなくて。
なにしろ海外だとキャプテンアメリカの吹き替えをした人も普通にスタントパフォーマーと呼ばれるだけなので、日本で「半マスクで顔が出ているけれど、役者ではなくてスーツアクターが代わりにアクションシーンを行った」作品が今の所私には思いつかないので、そのようなキャラクターやスーツアクターさんのファンの方には申し訳なく思いますのでここで先に謝らせて頂きますすみません。。。ある?あったら教えてね。
あとは「ご当地ヒーロー」と呼ばれるものもそうですね。今とっても増えましたね。あれらの衣装を着てアクションしている人たちもスーツアクターと呼ばれます。

ので、大雑把に言うと、「全身衣装で覆われて、マスクもした状態でアクションをする方達」はスーツアクターと思っていいと思います。


最後に「舞台アンサンブル」ですね。日本でもスタントパフォーマーの方が、役者さんや、舞台俳優さんのお仕事を兼業なさってる方もいます。ただ、その場合は「役者」または「舞台俳優」というカテゴリーになると思いますので、そちらは省きます。ここでは、アンサンブルという言葉を使います。アンサンブル、とは舞台における、群衆、または背景などの役を指します。スタントマンだけでなく、バレエやミュージカルのダンサーさんや歌手の方もこのように呼んで使います。はっきりとした個人の役ではない時の呼び名ですね。その中で、たとえば舞台上でバク転したりとか、○○座みたいなところでチャンバラをしたりとか、あとは喧嘩などのシーン、今だとワンピース歌舞伎や、刀剣乱舞などの舞台にもスタントマンの方が駆り出されてとても忙しくされていますね。こういう縁の下の力持ち的なお仕事を担っているのも、スタントマンだったりします。こちらは舞台のアンサンブルと呼ばれますね。

「役についているのではなく、その他大勢、などの役柄で舞台でアクションしている人たち」が舞台アンサンブルになります。


こんな感じですかね。
あとこれはめちゃくちゃ個人的なものなんですけど、大阪のUSJにあるウォーターワールドという映画を元にした舞台があるんですけれど、あそこに結構知り合いのスタントの方とかが働いていらっしゃってて…でもみんなほぼ役付きなんですよね、キャラ名とか。ああいう場合をどう呼んだらいいのかわからないんですけれども、ここは海外の言葉を使ってスタントアクター?的な?ということにしておきたいと思います。。。スタントアクターの説明はまた別記事でね!

個人的にめちゃくちゃおススメなのでUSJ行ったらぜひ見てみて下さい。正直USJ出来てすぐ小学生の時に行ったきりなので今はわからないんですが、小さい時に見てとても衝撃的だったのを覚えています。小学生ながらに、ここで働きたいと思いました。小さいころから目立ちたがり屋だったもんで(笑)
うちは母が変わり者&好奇心旺盛な人なので小さい時から結構変な体験させてもらえることが多くて。USJが出来てすぐに連れてってもらって、(母が行きたかったのもあるんでしょうけど笑)母がウォーターワールドの映画が好きだから、って理由だけで私は元ネタ知らんのにそのショーに連れていかれたんですよね。でも今思えば素晴らしい体験ありがとう母って感じです。USJともなれば、他に有名なスポットがありすぎて、ついついもちろん有名どころの作品の所へ行ってしまいがちだと思います、わかります、バックトゥザフューチャーとか行きたいやん、わかる。わたしハリーポッターと進撃の巨人いつか行ってみたいわかる(笑)でも隠れた名スポットなので是非(笑)
ディズニーシー行った時もミスティックリズム、という今は亡きショーがあるんですが、ディズニーランドなのにディスニーのキャラクターひとっっつも出てこないんですよ(笑)でもワイヤーとか水やら炎やらの舞台効果使いまくっててすごくすごく素敵なショーがあって…無くなってしまって悲しい…まだあったら是非皆さん見に行って頂きたかった…結構な方が知らないマイナーショーだったので(笑) 


すみませんちょっと脱線しましたが今回の記事はスタントマンの仕事の中でもそれぞれの職種の違いをざっくりと紹介させて頂きました。長くなってしまいましたが、ちょっとでも楽しんで頂けてたら幸いです。


じゃあの。


































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