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たかが飲み会、されど飲み会。日常が戻る今考えたい、社内コミュニケーションの話

先日、社内のある仲間の一言をきっかけに、飲み会を開催した。

最近はなかなか顔を合わせることはない、別の拠点で働く仲間からの突然の電話。スマホに示された名前を見て「何があったのかな…?」と少しドキドキしながら出ると、「社外の方から直前に発表していた案件で質問を受けて…」とのこと。

質問に答えた後、久しぶりだったので思わず「最近どうですか?」と投げかけてみた。すると「最近は、私を含めて他の部署で働く仲間とのコミュニケーションが減っている…」との話が返ってきたのだ。

この方と親しくなったのは、コロナ前に何度か主催した同世代やキャリア入社者を集めた飲み会。キャリア採用で入社され、そこまで日も経っていなかった頃だったと思う。ほぼ初めましてだったけれど、これをきっかけに話をするように。その後拠点は離れてしまっていたけれど、今回、誰に聞いたらいいのか困っていたところ、私の顔が浮かんだらしい。

話を掘り起こしてもらって、ようやく飲み会の幹事をやった記憶が蘇り、「懐かしいなぁ…」と感じたものの、まさかこのようにつながるとは想像もしていなかったので、驚きと共に嬉しさがあった。それでも今、「他の部署の人との接点が少なくなってしまった」との事実には少し残念な気持ちに。

社内では、同じ想いをもとに、さまざまな事業や取り組みを行なっている今。その幅の広さも私たちの特長であり、一人ひとりがつながり、新しい価値を生み出していこう!とも考えている会社の想いもある。そして全てがキレイに整っているわけでもないので、誰にどう聞いたらいいのか分からないことも分かる。キャリア入社の方は特にそうだろう。

別の拠点と言えど、そう遠くない。「少しずつ日常が戻ってきているし、飲みましょう!」と声をかけ電話を切った後、「当時のような飲み会をもう一回やらねば…」と変な使命感に駆られる私がいた

電話で受けた質問の詳細を送ったメールの最後に、「いつなら大丈夫そうですか…?まずは私たちで日程を合わせましょう!それから周りに声をかけてみますね!」と加えた。すると、すぐに返ってきた日程から開催日が決定。私と同じ場所で働く、他の部門の仲間に声をかけることにした。

結果して集まった10名の仲間。体調不良で全員が参加したわけではなかったが、私にとってまた新たな気づきがたくさん得られた時間だったのだ。

たかが「飲み会」されど「飲み会」。会社を出て、同じものを囲んで飲み食いしながら、対話をする。私自身も「初めまして」の方がいらっしゃった今回。面白い出会いと未来につながるきっかけになった。

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以前も然り、なぜ私がキャリアの方や仲間とのコミュニケーションを意識するのだろうか、と少し考えてみることにしたいと思う。

気づけば、同じ会社で仕事することになって今年で11年目。その間「働くフィールドを変えようかな」と思ったことも何度もある。それでも毎度留まる理由があった。会社の可能性を感じながら、それをいつも気にかけてくれる先輩方と実現していきたい、との想いがあったのだ。

今となっては笑い話ばかりだが、もともと感情の起伏がなく、喜怒哀楽とは?状態だった私。採用試験にもよく通ったな…と思うほどだが(面接などは楽しく受けていた記憶はある)、入社1年目から先輩方に公私共々お世話になるなかで、人としてのあり方を常に教えてもらってきた。

もともと社員一人ひとりを大切にし、距離も近い会社だが、この会社に入っていなければ、どんな人生を送っていたのだろうか…と思うと少し怖かったりもする。

そんな会社で歴を重ねるなかで、入社をされる人には、少しでも同様の経験をしてもらえたら…と思っていた。もちろん性格や個性は一人ひとり異なる。だからこそ全く同じ経験を、とは思っていない。しかし「社内の人の面白さとそこから生まれる組織・風土のユニークさと可能性」を少しでも感じてもらいたい、と強く思っている私がいた。

最近では広報として歴を重ねているが、社内では「会社紹介の資料が欲しい」と話をいただくことがグッと増えている。先ほど述べた通り、事業領域が拡大するなかで、社外の方に仲間の取り組みや事業の話をしてくれる仲間も増えてきた。一人ひとりのアクションで、企業の価値がさらに高まったり、その土台である私たちの価値観や働き方などに共感いただけたらと思っている。

組織の特長として、一人ひとりがそれぞれの想いを持っている点は大きいが、だからこそまずは「場をセットする」だけでいい。誰かの「初めまして…」からいつの間にか盛り上がり、新たな可能性がたくさん生まれることを実感した。

ちなみに今回はそれだけでなく、実は私のスタンスに対しても変化を感じた。「みんな、楽しく過ごしているかな…」と周りを見渡し、時に相手を引き出す役割だったことが多かったこれまで。もちろんそれも大事だ。

それでも、せっかくだからこそ、私のことや私が知っていることを相手にお裾分けしたい。相手がこの会社で働くことに、さらにポジティブになってもらえれば…と思ったのだ。先日まで学んでいたシステム思考の影響だ。

その場に集う一人ひとりがどのように参画するか、でその場も変わる。私がどのような態度を取り、言葉をかけるのか。些細な一言かもしれないけれど、相手に大小問わずインパクトをもたらすことができる。

(そこまで考えずに参加することも必要だろうが、私の性格上、つい考えてしまった…)

10人でも全員とは深い話ができなかったが、それでも「きっかけ」はできた。また今度会った時には「この前はどうも!あの時に話していたアレ…もう少し聞かせてもらえないですか?」を尋ねられるし、他の仲間に「この前こういう話を聞いたのだけど…」とシェアすることもできる。

最後には、今後もあまり形式張らずとも、定期的に会を実施していくことと共に、今後はもう少し規模を大きくしたり、社内などオープンな場でやろう!と決まった。

もちろん飲み会が全てでもない。例えば、一緒になったエレベーターで「最近どうですか?」「(キャリア入社の方には)慣れました?」と声をかけるなど些細なことでもできることはたくさんある。(私はよくやる)

せっかく共に同じ組織で働くからこそ、互いにとってより良い毎日を…との想いは社内コミュニケーションの観点を超え、一個人として大切にしている。そして、その環境をつくるのは紛れもない私…と信じて明日からの日々を過ごしていきたい。

ありがとうございます。今の私はたくさんの人生の先輩方にお世話になったからこそだと感じています。いただいたサポートでは、後輩が迷った時に話を聞く際のカフェ代に恩送りさせていただきます。