人間の「仕事」とは?
「三省堂言葉辞典から消えたことば辞典」という辞典をご存じだろうか。
この辞典がなかなか面白い。
昭和や平成をよみがえらせてくれるような言葉の数々が並んでいるのだ。
「コギャル、メーンエベレント、MD(ミニディスク)」などなど。
筆者はMDが印象的でさすがに懐かしすぎではないか。
辞典の改訂というのは、言葉の移り変わりと並行して時代の移り変わりを表してくれる。
例えば「キーパンチャー」という言葉。
60年発行の諸般の語釈は「統計機器などに使うカードに、穴を開ける機械」だった。2014年の第7版では、「昔の大型コンピューターで、キーをたたいて情報を入力する仕事をした人」へ。
2022年の最新版では項目自体が姿を消してしまった。
近年は世界中でデジタル化が進行し、これまでになく高度な人工知能(AI)の話題がとびかう。最近ではOpenAIによる「Chat GPT」が日本を含む、世界中で話題沸騰中だ。ChatGPTはGoogleの「検索する」➔「情報を探す」➔「答えを探す」という一連の活動から、「呼びかける、又は質問をする」➔「答えが見つかる」というSiriに近い活動をしてくれることで「情報の取捨選択」をしなくとも適切?な回答を得られるようになった。
大量のデータを飲み込んで吐き出す自然な受け答えに、人間の仕事が奪われてしまうのではないか、と危惧もされている。
海外の分析によれば、影響が及ぶ範囲は数億人規模である可能性が高い。
これまでの職業に合った、「弁護士」や「編集者」、「プログラマー
といったような専門職も無関係ではいられないみたいだ。
辞典の中からあらゆる職業が消えてしまうのだろうか。。。
そういえば、三省堂の国語辞典では「企業戦士」という言葉が消えてしまったのに、「社畜」が登場した。
非効率な「自己犠牲」と「服従」を強いてしまうような風土はなくならずしぶとい。
「社畜」と表される仕事にこそAIが一掃してくれることを望む。
繰り返し言われるように、”人間の思考”を使った「クリエーティブな領域」に注力していくことが今後の人の活路であるように思う。
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