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きっと秋の夜長が癒してくれる

私事で申し訳ないのだが、最近心がささくれている。

勿論ささくれた私の心のせいでケガをした人には大変申し訳ないと思ってはいるのだが、今は他の人に気を留める余裕もないくらい自分の心のケアで手が一杯だ。

特に自分がイラつく理由も見当たらないし、怒ってしまった事柄も冷静になれば大したことではないのも理解できるのだが、その瞬間はそこまで頭が回らない。

実は生理中である、と言えばそれが理由でそれまでのことなのだろうがきっと原因はそれだけでなく、

「結果を残さなくては」

という今抱えている仕事に対しての焦りが、物理的な忙しさに加えて心の忙しさを生んで結局自分の首を絞めている。

当たり前だがそんな精神状態では結果を出すこともできない。どうにも上手くいかないな、なんて思う。

最悪なのは、ふてくされている自分の顔や苛立ちを隠せない自分の態度が、私を心配してくれている大切な人達を傷つけてしまうことと、そんな自分を許せなくて自己嫌悪に陥ってしまうことだ。

抜け出せないループにはまってどんどん闇に落ちていくのがわかる。

10月に入った。

私が住むアイルランドでは、秋を通り越して既に冬のような寒さも経験しているのだが、日本は秋が始まったばかりだろう。

秋のあの澄んだ空気が好きで、冬の匂いを感じながら過ぎてしまった夏を思うあのセンチメンタルな雰囲気が好きで、実は私は秋が一番好きな季節だったりする。

落ちていく葉っぱを見ると、沈んだ気持ちもなんだか秋ならぴったりな気がしてしまうし、ささくれた心の存在も裏付けされたような気分になる。

でも毎日がそんな状態じゃきっと冬を迎えることもできないから、気分を紛らわそうと何かできることはないか探す。

美味しいものを食べてみるとか、ゆっくり本を読んだり映画を観るとか、体を思いっきり動かしてみるとか…。

思いつくものは、「何とかの秋」という謳い文句に当てはまりそうなものばかりだった。

過ごしやすい気温になるから読書の秋であるとか、美味しいものが採れるから食欲の秋であるとか、そうやって言われることにはちゃんと理由があるのだろうけど、

「秋の寂しさと自分の悩みに嫌気が差したから、自分のやりたいことを自由にやってやろうと思って、誰にも文句を言われないように取ってつけた理由なんじゃないかな。」

なんて、そんなことを思いついてしまった。

思いついてしまったことが真実でないことはわかっているのだが、「なんだ。昔から人って変わっていないのか」と妙に納得してる自分がいる。

だから私も落ち込みすぎることなく、何年も人が行ってきたように「何とかの秋」に従ってみようと納得した自分が思う。

美味しいものを食べて、本を読んで映画を観て、スポーツをしてちょっとずつ心を癒していこう。

そしたら、カサカサの心がきっと潤いを取り戻すと思うから。

#秋にやりたいこと



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