風を切る君の横顔に、もう何度目かの恋をする。
この記事は、エッセイ部分を全て無料で読めます。ぜひ最後まで読んで頂けたらと思います。
走っていた。毎日、息が上がるほどに走り続けていた。理由はたった一つ、最愛の息子を死なせないため。
長男は、非常に活発な子どもだった。寝返りで部屋の端から端まで転がり続け、つたい歩きの時期はとても短く、歩き始めたと思ったら走り出していた。走れるようになった彼は、いつも風のように走っていた。
お母さんと小さな子どもが、手を繋いでてくてくと歩く。よく見かけるそんな光景に憧れがあった。歩きなが