私が私になれた日
今月も、Webライターラボの以下の企画に参加します。
7月のコラムのテーマは「仕事をしていて嬉しかったこと」。ありすぎて悩みました。「ありすぎる」って幸せだなあ。
大好きなライター仲間への感謝の想いも込めて。
私はどこ?
元夫と別居をはじめたばかりのとき、好きな色も、好きな食べ物も分からなかった。おかしいよね、自分のことなのに。
いつも心には薄いグレーのフィルターがかかっていて、脳内ではずっと「自分反省会」が繰り広げられる。
仕事はもちろん、自分の親との関係もうまくいかない。気付けば「どうせ私なんて」が口癖になっていた。
今思うと、フリーランスに転身した理由のひとつには、「変わりたい願望」があったのだろう。
私を生きる覚悟
正社員だった美容師アシスタントの仕事は、うつ病の再発により、わずか4か月で休職を経て、退職。
1年に渡る調停を経て、離婚が成立したタイミングと重なった。
30歳にして、やっと「私を生きる」覚悟ができた。
明るいほうへ
「なるべくフラットな気持ちでできることを仕事にしよう」と考えて、ライターになった。
仕事を引き受けすぎて、日が変わるまでキーボードを叩き続けたり、厳しいフィードバックを何日も引きずったり。
決して楽な道ではなかったけれど、確実に私の人生はいい方向に向かっていると今は思える。
特に、Webライターラボに入会してからの変化は大きい。
これまで、大阪オフ会の幹事を2回担当させていただいた。オフ会は、たくさんの笑顔が集まる場所だ。
「なほさん、最近どう?」と、声をかけてくれる人がいる。新しいつながりができる。
ポジティブなエネルギーしか存在しなかった。
帰りたくない
1度目のオフ会は一次会のみの参加だった。夜遅くまで両親に娘を預けるのが申し訳なくて。
2度目のオフ会も同じく、一次会が終わったら帰るつもりだった。
でも、時間がたつにつれて、「帰りたくない」という気持ちが生まれてきた。
人の輪の中にいることで、存在価値を見出だしたいとか、家に帰ってまたいつもの日常に戻るのが嫌だからとか、後ろ向きな理由じゃなくて。
自分に尋ねたあと、答えが出るまでは一瞬だった。
気付いたら手を挙げていた。
じんわり胸に感動が広がっていく。
ライターという仕事を選んで、今まで頑張ってきた自分に「ありがとう」を言いたくなった。
近くに座っていたライター仲間が、笑顔で声をかけてくれる。
目の前には、今まで見たことのない、鮮やかな世界が広がっていた。書くことが「しあわせ」と感じられる今をつれてきてくれたのだ。
世界が色を取り戻した
全人類、私の敵だと思っていた時期もある。
だから、できるだけ人と関わらない仕事がしたかった。でも、今は「人とつながりたい」と、真逆のことを思っているから、人生って不思議だなあ。
もう、心にグレーのフィルターはかかっていない。好きな色も、食べ物も分かる。
つまり今、私はちゃんと「私」を生きられているということだ。
Discord名:春野なほ
#Webライターラボ2407コラム企画
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