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小さな灯りで

今朝、起きてSNSを覗いたら、首里城が燃えている写真と映像が続々と流れてきた。

ショッキングな情報だ。

えっ。まさか。しんじられない。心が痛む。ことばをなくす。──いろんなことばが思い浮かんだが、浮かべては沈め、浮かべては沈め、とした後、ただそのニュースを置いて、眺めておくだけにした。呆然と? いや、ぼくはスマートフォンの画面をぼんやり眺めているにすぎないではないか?

無理して、何か言わなくていい。──そう自分に話しかけることがある。

しかし言えないこと、話せないことこそ、書きたいのではないか? 今夜のオトナのための文章教室に向けて、ちょっと書いた原稿の中で、そんな問いかけを聴いている。

聴いている? そこに書いたことばは、15年以上前、ぼくが実際に言われたことだ。

チラシ

「文章教室」をやったらどうか? と思いついたのは8年ほど前で、それまでは自分がそんな教室をひらくなんか思いもしなかった。「そんなもん、教えたり、教えられたりするもんじゃないぞ」と心のどこかで思っていたのではないか。いまの自分も、それに反対はしない。が、「教室」とは一方的に教えて、教えられる場所ではない。

8年前に思いついて、7年前くらいから、断続的にやってきた。横浜での「オトナのための文章教室」は今夜は初回だが、ぼくとしては、ずーっとやってきたことの「つづき」を始める、という感じ。

ま、今夜もぼちぼちやりましょう。

今朝の"日めくりカレンダー"道草の家・ことのは山房ウェブサイトのトップ・ページで毎日更新している)に、妻が、こんなふうに書いてくれた。嬉しかったので、たまには全文、ご紹介します。

13年続いているプライベートプレスの雑誌『アフリカ』編集者で、センター試験向けの現代文や古文・漢文を教える国語教師をはじめ、障害をもつ子ども向けのちょっとユニークな言葉の教師、作文教室、オトナ向けの文章教室の講師など幅広い経験のある夫の道草氏が、三鷹に続きホームベースの横浜で初めて「オトナのための文章教室」を開催する。同じ横浜在住の作家をゲストに迎えての第一回目が今日の夜開催とのこと。三鷹の教室とはまたひと味違った楽しみがありそうだ。よい書き手になるためには、よい読み手に出逢う必要があると思う。書き手(作者)は、最初の読み手となる相手が誰かというのはとても重要だ。道草氏は、書き手との対話やセッションをとても大事にするので、こう書くべきだという一方通行的なノウハウの押し売りはしない。共に考え、迷いながら、小さな灯りで暗いトンネルの出口をほのかに照らす、よき案内人になってくれるはずだ。ぜひ安心して、一緒に面白がって、教室に参加してみてほしい。(こ)

(つづく)

三鷹での「オトナのための文章教室」、11月は23日(土)の午後になりました。その日の"テーマ"は、「私の好きな風景(をことばで書く)」です。詳細は明日、お知らせできると思います。

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