見出し画像

原稿の“輝き”を見る場

今夜はじつは非公開の「オトナのための文章教室」で、2人を相手に、東京駅の近くのカフェで数時間、読んだり、語ったりしていた。

書いてこられたものを読むと、いろんなことを考える。

細かい話もまぁするのですが、それとは別に、たとえば、会社勤めをしながら、書きたいとは思うものの、なかなか…という人に、どんなことを仕掛けて(?)ゆこう、という話をするのも楽しい時間だった。

まずは、とにかく「質より量」をすすめる。

ほれぼれするような素晴らしい文章を少し書くより、どうでもいいような(?)文章をたくさん積み上げてゆくことをすすめる。

あと、今夜は、自分が好きだと思っているもの(たとえば文学作品)を、「書き手」になって読む(つまり研究するということになる?)ことをすすめる場面もあった。

話すことはいつも同じではないのだが、今夜はその人(その文章を書く人)がいたから、そういう話をしてもいいな、と思った。

たぶん書く人になると、読み方も少し変わってくる。音楽をやっている人が、音楽をやらない人と同じ聴き方にならないのと同じだ。野球をやる人と野球をやったことのない人とでは、野球の見方も違う。

あと、ぼくはどうしても易きに流れたくなくて、書きにくい、あるいはどうしても書けない、と書き手が感じるあたりに何かあるような気がしてそういう話をしてしまう。

これこれ、こうなんです、と説明してしまうのは簡単だが、ぐっと踏みとどまってしっかり書けるか、流してしまうかでは、原稿の輝きは大きく変わってしまう。

「文章教室」は、その“輝き”を見る場、というふうに感じている。

(つづく)

日常を旅する雑誌『アフリカ』最新号(2019年7月号)、相変わらず発売中。在庫が少なくなってきたので、お早めに。

「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダーは、1日めくって、12月20日。今日は、ひなた工房のウェブショップ、お引越しのお知らせ。

※"日めくりカレンダー"は、毎日だいたい朝(日本時間の)に更新しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?