作家になろうと思って会社を辞めた前後のこと
以前書いたnoteの記事『全力でがんばりたかった話』に対してマシュマロを頂きました。読んでいただいてありがとうございます。
Twitterで回答しようかと思ったんですが全然書き切れず、また最近文章を書く作業からやや離れていたのでnoteに書いてみます。
Q.退職前、事前に計画したことや調べたこと
上記の『全力でがんばりたかった話』参照なんですが、新卒で入った会社を7年で辞めました。作家になりたいと思ったのはもちろんですが、思うところも色々あり、会社を辞めたい気持ちがそのタイミングでMAXになったというのもあります。辞めようと明確に思ってから実際に退職するまでは十ヶ月くらい。
辞める数年前から意識的に参加してたのが、フリーランス系の交流会。
作家業=フリーランスだよなと考えた私は、とにかく会社の外の世界をもっと知らねばならぬと思って色々参加しました。この時期にフリーライターやクリエイターの知り合いがたくさんできました。それまで周囲に会社員の友人しかいなかったので、こんな働き方ができるのかと視界が開けたのを覚えてます。
その時期にできた知人に、会社を辞めてすぐライター仕事をもらえたりしたので、人脈作りにもなったかも。
あと辞める数ヶ月前にやったことといえば、Microsoft Office検定を受験しました。会社に受験費用の補助制度があったので、もらえるうちにと資格をゲット。今後働くときに使えるかなと。
目下衣食住に困ってなかったという事情もあり、このときはとにかく会社を辞めて失業保険もらって、そのあとは残業のない派遣の仕事でもしながら小説を書こう、などと甘いことをぼんやり考えてました(結果的にはお仕事もらえたりしたので、そのままフリーランスになっちゃいましたが)。
Q.今思えばこれもしておけば良かった、ということ
強いて言うなら、もっと早くに辞めるべきだったってことですかね。鬱々としながら働いていた期間が長くてもったいなかった……。
とはいえ、あのタイミングじゃなかったら動こうって気持ちになれなかったし、そのおかげで今があるので人生タイミングですね。
Q.想定より難航した時の為に、再就職など計画していたこと
結果的に今は本を出せるようになりましたが、自分でも「絶対作家になれる」なんて思ってなかったし、むしろ公募に落ちまくりで「作家になれる日なんて来るだろうか(遠い目)」って日々でした。
なので、創作を続けながら働く&手に職をつける方向で模索してました。どれくらいの期間で作家になる、なんて想定はハナからしてないです(それを想定できる実力があったら100回も応募してない)。
期間を区切って「●年以内に作家になれなかったら筆を折る」って全力を注ぐ方もたまに見かけますが、筆を折りたくないのでそんな選択肢もないし。
とにかく、元気なうちは書き続ける人生を送ることが最優先。
そういうわけで創作に割く時間を増やしながら、もともとライター専門の会社に勤めていたのでライター仕事もやりましたし、そのあとは校閲の仕事もしました。会社員時代も校閲工程は好きだったんですが、改めて勉強したらすごく楽しいし手に職もつくし小説にも役立つしで、会社を辞めてよかったと再度思いました。楽しいと思える仕事に巡り会えるのは大事です。
なので、どこかの企業に正社員として再就職するつもりは過去も現在もまったくないんですが、校閲の仕事は機会があれば今後もフリーランスの形態でやっていきたいです。
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「自分には小説しかない!」ってタイプの作家さんもいると思うんですよ。クリエイター気質というか。
ただ私の場合はそれなりに会社員もやってたし、その過程でほかにやれることや好きなこともあるのがわかったので、そういうものも活かしつつ、小説を主軸にしながら色んなことができたらいいなと思ってます。
……なんて、綺麗にまとめてみましたけど。
公募に100回以上落ちたし自分の実力なんてハナから信用してないわけですよ。なのに「自分には小説しかない!」なんて追い込み方したら、普通にメンタルやられると思うんですよね。小説書くのを嫌いにもなりたくないし。
今も小説の仕事が途絶えたらどうしようって恐怖は常に頭の片すみにあって、それを払拭するためにもほかに安定した仕事やスキルがあるのは大事だと思ってます。なので資格の勉強をしてるし、フリーランスの仕事も適度にしたい。それに、心に余裕があった方が創作も楽しめる気がします。
会社員時代に鬱々としてしまった経験も踏まえ、心の安寧とストレスコントロールは本当に大事です。私自身全力でがんばるのは好きなんですが、自分を追い詰めないよう逃げ道もたくさん用意してきたし、何より楽しく生きていきたい。
――と、色々書きましたが。
十人十色、自分の人生なのでどんなスタイルでやってくかは人それぞれ、あくまで私のケースの話ということで。
質問者さまも、どうぞ楽しく創作が続けられますように。
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