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五代友厚と三浦春馬 時代を超えた二人の「天外者(てんがらもん)」たち

天外者(てんがらもん)、すごい才能の持ち主。

五代友厚と三浦春馬さん。お二人とも天外者と呼ぶにふさわしい人であることが、いろいろ学んでみてわかってきました。お二人の天外者ぶりについて、ここに置いておきたいと思います。

「天外者」五代友厚

映画「天外者」で三浦春馬さんが演じる五代友厚は、大きなスケールの視野と類稀なる能力の持ち主でした。青年期に薩摩藩主島津斉彬の影響を受け、長崎海軍伝習所での学び・その後の藩命による長崎遊学を通じて、当時殆どの人には無かった、外国人との交流が彼に生まれました。

薩摩藩を、日本を外から眺めるという当時としては貴重な経験を得た五代友厚は、斉彬の政策の先進性を深く理解し、藩のため、ひいては国のために生涯尽力したのです。大阪外国事務掛を務めていた際、横浜への転勤に際して職員が大阪にとどまってくれるよう、151名におよぶ嘆願書を提出していることから、人望もとても篤かったことがうかがい知れます。

令和の「天外者」三浦春馬

三浦春馬さんの天外者ぶりについては、見ていただく方が早いので、リンクを貼ります。俳優、歌手、ダンサー。どの才能も同世代の中で卓越したものだったことが、見ていただければ分かるはずです。

五代友厚と同様、三浦春馬さんの見ていた未来もまた、大きなものでした。さまざまなところで、三浦春馬さんはエンタメ業界のことを「この産業は…」と語っていたり、「ミュージカルや舞台はまだまだ出演者を観に来ることが多いけれど、作品を楽しんでもらえるように盛り上げたい。そのためにテレビドラマも頑張る」というような趣旨の話をされています。

30歳になるかならないかという年齢で、驚くべきことに彼が見ていたのはエンタメ業界全体の行く末だったのです。普通ならまだまだ自分のキャリアに対する焦りや、自分の努力目標について語っていてもおかしくない中、三浦春馬さんに見えていたのは、はるか先の景色だったのでしょう。

おそらく、日本国内にとどまるつもりはなく、ご本人はブロードウェイやウエストエンドで、舞台に立つことを夢見ていたと思います。そうすることで、日本のエンタテイメントのレベル全体を引き上げ、より良質のエンタテイメントをもっと気軽に楽しめるようにするために。舞台で経験したことを、視聴者が気軽に楽しめる場にも持ち込めるように、ドラマも頑張っていたのだと思います。海外で舞台に立つための努力も重ねておられましたし、ご存命であれば今も、努力を惜しまなかったでしょう。たとえわずかな時間しか割けなくても、です。

まとめ

二人の「天外者」が織りなす物語、物語に華を添えてくださる幕末の志士たち。公開がとても待ち遠しいです。あと1ヶ月あまりですが、映画を楽しむために、幕末と五代友厚についての勉強を続けようと思います。


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