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人力車


この前、番組の企画で
フィギュアスケーターの浅田真央さんが
浅草で人力車の俥夫を体験するというものがあった。
企画を超えて、実際に面接からの自己アピールを含め、数日間練習を重ね、お客さんと接し、
持ち前の笑顔と努力、抜群の体力と運動神経でいとも簡単にこなしているようにも見えたが、実際はかなり大変な事だと思う。

実は私も一度だけ京都で15年ほど前に人力車に乗ったことがあった。

その時はかなりぼーっと生きている部類の子供だったのに、人力車に乗ったその時の思い出は色褪せることはなく、とても良い思い出として定着していた。
まず、その当時印象的だったのが俥夫のお兄さんの話が尋常じゃなく上手かった事。
コミュニケーション能力のイロハも今よりもっと分かっていなかった私なのに、あまりにも乗っている時間が楽しくて驚異的なものを体感的に感じたのを覚えてる。
具体的にどんな会話をしたかは残念ながら覚えていないが、その時からコミュニケーション能力の最上級は名前も分からない、京都でたまたま人力車で引っ張ってくれたその俥夫の人だった。
これも良い経験で縁だよね〜。
最後にシールをもらった。

そして、実は浅田真央さんの特集をみるまえに浅草にも行っていた。そこで人力車をみかけたのだが、
スケジュールの都合上?(おおげさ)、乗るには至らなかった。
が、浅草でも乗ってみたいな〜とふつふつと思っていた時、テレビでそんな特集があったのだ。
人力車の俥夫として活動するにあたり、必要とされる能力等、目から鱗なこともあった。
そして、自分が思っていた以上に浅草には10以上の人力車会社があり、そこで活動されている方も沢山いるようだった。

そんなこんなで、人力車に乗りたい気持ちが高まり、ついに昨日私は人力車にとても久しぶりに乗った。
場所は京都の嵐山。前回と近いかもしれない。
値段はさておき、絶対に乗りたかった。
京都の竹林を30分ほど走ってもらうコース。
嵐山駅から降りて渡月橋を渡った先に、人力車が車道に幾つか待機していた。気温は30度越え🌡
夏に近かった。もしかしたら予約をするのがいいのかもしれないが、たまたま時間が空いたという事ですぐに乗車する事に。いくつかプランとコースがあるようで、回りたい場所なども丁寧にヒヤリングして下さった。
正直、私は人力車に一つだけ不安があるとしたら、
色々と質問攻めをされる事。どこから来たの?何しに来たの?等きかれるのが、なんとなく億劫だった。
だから、序盤はややテンション低めだったのだが、
それを察して下さったのか、私の心が読めるのか、
爽やかな俥夫の方が、笑顔で明るく、それでいて
何一つ不安のないコミュニケーションをして下さった。車や観光客にかなり注意を払わなければいけないし、お仕事とはいえとても普通に大変だったと思う。
何度も首にかけた手拭いで汗を拭っていた。

竹林を通る時、風に吹かれて、さっきまであんなに暑かったのに、宙にたゆたうようなふわふわとした
乗り心地の良さと、視界に何も遮るものがなく、
快適にも程があるという感じだった。
竹林を走っている時は人力車限定の通り道があり、
最高だった。何枚か写真も撮っていただき
一期一会かもしれない、何人も載せているであろうに
細やかに丁寧に楽しそうに案内して下さって
家族共々、すごく嬉しかった。

こんなに倖せな気持ちになれるものなのね。

帰りにプチプレゼントとしてもらったのが、
15年前子供の時にもらったシールと同じシール。
色は違ったが、なんだかとても感動した。

割引き券ももらったから次回また乗ります。
何が伝えたかったかというと感謝を伝えたかったのですよ。拙い文章ですが、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

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