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#193「長崎旅①」

6時半に起床し、7時半には家を出発する。スーツケースを携えながら、普段の通勤時間よりも早い電車に乗る。いつもは通過する駅で下車し、乗り換える。普段通らないルートだと、乗り換えの移動も不思議な感覚で、転勤でもしたのかなと感じる。とはいえ、荷物の中には仕事用のパソコンはない。旅先で仕事をしないために、迷った挙げ句家においてくることにした。

空港に到着すると、仕事の電話がかかってきた。仕方なく対応してから、友人と合流をする。空港には、大きなクリスマスツリーが飾ってあって、季節感とマッチしていない違和感を感じながらも、スマホでシャッターを押し、端末に保存をする。天候のせいなのか、クリスマスはまだだいぶ先な気がしている。準備した荷物にも、今着ている服の中にも冬用のダウンジャケットはなかった。

2日間の有給を取得して訪れたのは、長崎県だ。今まで訪れたことがない人生初の上陸だった。今回の旅行は高校時代の同期4人だったのだが、有給を取れた私ともう一人の友人は木曜日から長崎入りし、残る二人は明日金曜日のみ有給を取得できたため、明日合流することになっている。そのうちの一人は九州在住なので、明日からは車で迎えに来てくれるので、移動手段の心配がない。問題は、今日どうするかであった。

長崎空港に降り立ち、空港そばにある有名スポットの砂浜までスーツケースを引きずりながら長い橋を渡っていく。有明海には魚やクラゲが沢山いて、大きなエイのフォルムが見えた時には非常に驚いた。スポットを訪れて以降の移動手段がなくなってしまったので、最寄りの2km先のJR駅を目指して歩き始めると、タクシーが通ったのですかさず手を上げて止めた。関東の乗りで止めたものの、運転手は大変驚いた様子だった。それもそのはずで、こんな住宅街でタクシーを止める奴らなんてそうそういないだろう。愛想はないけれど優しいタクシーの運転手さんから駅付近でおすすめのラーメン屋さんを教えてもらい、入店。地方あるあるの1時間に1本の電車を待つには持ってこいだった。まさかの関東風ラーメン屋さんだったが、非常に美味しくて、長崎上陸後初の食事となった。

無事に電車に乗ってからは、無事ホテルにチェックインし、大きな荷物を置いてから、稲佐山へ。ここだけは今日行きたいと事前に話していた決定事項だった。バスで移動したのち、ロープウェイに乗って山頂333mの世界へ。平日だったこともあって、そこまで人は多くなかった。日が暮れていく長崎の町並みを360度一望できるまさに夜景の絶景スポット。空も澄んでいたので、非常に美しかった。

ちなみにここに向かった理由は、Instagramアカウントで長崎に詳しい人がおすすめしてくれたから。そうやって出会いやご縁があったことで美しい景色を見ることができたことに、感慨深さを感じていた。

夕飯に焼き鳥を食べて、今日一日は終わり。宿泊先のビジネスホテルの最上階に設置された屋上露天風呂やサウナに満足して、長崎初日は終わった。

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