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川越のビフォーアフター その4


川越の今と昔を比較して、どう変化したのか
またどう観光地へとなっていったのかを考えていくこの企画。
今回で4回目となりました!

まだ読まれてない方は、
こちらをお読みください。

今日は食べ歩きの街となった、川越のルーツを探りたいと思います。


3章 一番街の店舗とターゲットの明確化


一番街を歩く度に新しいお店が増えていると感じます。

単に店舗数が増えたというよりかは、どちらかというと新しく生まれ変わって出店している気がします。基本的には飲食店になったお店が多く、街並みは食べ歩きする観光客で賑わっています


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名物は、さつまいもを使った"川越いもプリン"なんだとか。いつの間に人気店になってた!!


観光アンケート調査*によると、「観光客の飲食費」は平成17(2005)年1人あたり1,596円だったのに対し、平成30(2018)年は2,049円と若干ではありますが増加しています。飲食店が増えたことで、昼食や食べ歩きによる軽食にお金を使うことが増えたのではないでしょうか。



では、なぜ一番街に飲食店が増えたのか。その影響で景観は変わってしまったのか。

理由はふたつあると考えます。


ひとつめは、小江戸川越ブランド産品事業によって川越名物が増えたことです。

私が小さい頃、川越の食べ物と言えばさつまいもというイメージでした。しかし最近では海外にも知られているビール「COEDO紅赤」や、「小江戸黒豚の生ハム」そして若者に人気の「川越プリン」などがあります。




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ミオ・カザロ。ここのソーセージ&生ハムとCOEDOビールがまた合う!!



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実は種類たくさんあるんです。皆様もぜひ飲んでみて欲しい!


これらを含めた30種類以上の産品が小江戸川越観光協会によって「小江戸川越ブランド産品」に認定*されました。

この取り組みは平成17(2005)年に小江戸川越産品のブランド化事業として始まりました。もちろんこれら認定商品のみのお店が増えたわけではありませんが、これを機に一番街に進出したお店もあり川越の名物として認知されていきました。



もうひとつは、一番街の在り方やターゲットの明確化が影響していると考えます。一番街は先ほども述べました通り、飲食店が増えました。


ところで以前あったお店はどうなったのでしょうか。金子様(旭舎文庫の案内人)のお話によると、おもちゃ屋さんや本屋、眼科、クリーニング屋と様々です。

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おそらく当時の一番街は、川越の中心地であり、生活する上で必要なお店ばかりでした。しかし次第に中心地は駅周辺の南へ移動し、それに伴いお店も移動していきました。


つまり暮らしのためではなく、観光地としての商店街へと役割を変えていいたということです。このように在り方が変化したことで、新たにターゲットを設定したのではないでしょうか。


川越の特徴は多くの観光地がほぼ徒歩圏で行けます。観光アンケート調査*でも、「市内における交通費」0円と答えた人はなんと約80%でした。しかもこの数値は毎年ほぼ変わりませんでした。



この結果からも観光客は交通手段を使わず、歩いて観光をしていることがわかりました。そこで一番街を中心に街歩きをしてもらえるよう、今となっては定番である「食べ歩きできる観光地」へとなっていきました。

1番街の中心地にある、ねこまんまがこれまた美味しい!!中本本店。
網で焼いた焼きおにぎりに、その場でたくさんの鰹節をまぶしてくれます。
鰹節とイワシと選べるのも嬉しい。
食べ歩きにぴったりの人気店です!

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参照;『写真アルバム 川越市の昭和』,佐々木高史,2012.12,株式会社 いき出版
川越市産業観光部観光課(平成17年~令和1年度)川越市観光アンケート調査報告書
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/smph/welcome/kankobenrijoho/kankotokeishiryo/surveyreport.html
小江戸川越観光協会 川越セレクション
https://www.koedo.or.jp/brand-list/

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