11,力~何かに飲まれそうな方へ~

「一番欲しいものはお金」、「お金が無いから諦める」...

この様にお金と幸せは、密接に関係しています。

私達から必要とされるお金は、生活の中で大きな力を持っているのです。

そんなお金のサイクルに飲まれていても良いのでしょうか。

お金が幸せになるための一手段であることを、我々は忘れてはいけません。

日記引用編#7【】

毎晩ミクロネシアの寮の外で、友達と遊んで暮しました。

その時にふとある事を感じました。

【2019/08/28】
　今日は初めて先生に帰りなさいと言われるまで寮の外で遊んだ。
大統領のいとこ(!?)にウクレレ教えてもらったり、私が好きなyou raise me up歌ってもらったりした。ウクレレは親にに習ったらしい。親から習えるだなんてお得だな(笑)日本だと何を習うにしても「お金」がかかる気がする。また別の子は「おじいちゃんに口承された日本の歌を翻訳して欲しい」って私達に歌を披露してくれた。この地で「伝承」の文化を感じる事が多い。歌には本当に涙が出そうになった。心がブレッシングされる。
　誰かと比べる相対的な幸せではなく、こうやって誰かと一緒に過ごす時間こそが幸せだな。私の場合、日本にいたら誰かと争う様に勉強したり、携帯弄ったり。でもここの人はアウトドアで対人コミュニケーションをしているのが本当に素敵。日本でもこのライフスタイルを取り入れたい。バスから眺める町の人々の風景も、家の作りが荒いから家の中までいつも丸見えだけどみんな家族で団欒してて、羨ましく思う。私はこういった時間が一番好きなのに、日本にいるとそういう時間が無駄に感じてしまう。なんて寂しい事なんだろう。
　ミクロネシアの学生はいつもみんなで遊ぶ放課後を過ごしているから、「学校終わりバイトしないの？」って聞いたら学生だからバイトしないよって言ってた。日本にいたらバイトしないとみんなと遊ぶことさえできない。お金を使う時間の過ごし方をするから、お金を稼ぐ時間の使い方をしなくてはいけない。消費社会に身を置いているからかな。こうやってお金使わないで人々と過ごせる時代に日本もなったらいいのにな。どうしたらいいんだろう。夜の至福の時を過ごしながらふと我に返ってしまう。

消費社会や資本主義

世の中の仕組みについて、初めて考えるきっかせをくれたのは

私の住む世界と全く異なるこの地

ミクロネシアでのスローライフでした。

彼らは放課後に星を見たり、川へ行ったり、道端でダンスをしたり、ジムでバスケをやったりと

遊ぶためにお金を使わないため、お金を稼ぐ必要がない。

しかし私は友達に会うだけで、交通費、遊ぶにしても外食代やチケット代などがかかってしまい

そのために一生懸命お金を稼がなくてはいけない。

私は今までお金と時間のサイクルに飲まれていた。

そう感じました。

そもそもお金とは何なのか

かつて我々は物々交換をする事で必要なものを取り揃えていました。

そこにお金を仲介させることで

価値の交換を効率化しました。

例えば、魚やお肉、野菜、洋服、家など

物は時間と共に腐り、価値を失ってしまいます。

一方お金は時間と共に価値を失わないため

いつでも価値を交換できるというメリットがあります。

時間を問わず価値を保存できることで我々は恩恵を受けています。

幸せになるために、お金は生まれてきたのです。

力の集中

我々人間がいつか死んでしまう様に

世の中の物の価値は時と共に腐ります。

しかしお金だけが不老不死であるため、

次第にお金に力が集中してしまいます。

その点で人の命よりお金が強い存在であるといっても過言ではありません。

コロナ禍で命を守るべきときに、経済を回そうと外出を促進するキャンペーンが出てくるのを見て

ふと疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。

お金が人々を幸せにする為に誕生したにも関わらず

その力を増すことで不幸になってしまう人がいる。

自分の産んだ子によって不幸にされる親の様に

本末転倒な事態が起こってしまっています。

どうすれば良いのか

（１）お金の欠点を直す

先程お不老不死的特性が引き起こす、お金の力の極度集中が原因だとお話ししました。

なので、お金にも寿命を与えれば良いのです。

今話題の映画『えんとつ町のプペル』では

お金の力を危惧した人が「腐るお金」を発明していました。

架空の世界だけではなく、その「時間と共に腐るお金」はドイツのキームガウアーという街で

通貨として実際に取り入れられている対策なのです。

（２）お金の付き合い方を見直す

お金の使い方と稼ぎ方を見直しましょう。

お金を使う時は、価値と価格が見合っているか確かめます。

お金を使う事で幸せになれるのか、目的を忘れないようにして下さい。

そしてお金を稼ぐ時は、何の為に稼ぐのか考えましょう。

結局は先程と同じ、目的を意識する事です。

現在重視される価値の傾向

最近よく言われる風の時代というパラダイムシフト。

今までは土の時代と言って、

言葉の通り目に見えるものに価値があった時代です。

しかしこれからは目に見えないものへと価値が移行していくそうです。

物から情報へ、組織から個人へ、所有から共有へ、蓄積から循環へ、肩書きからボーダーレスへ。

この様に風の時代の到来が占いで予想されています。

占いを信じるか信じないかは別として

思考法の一つとして取り入れるのもいいかもしれませんね。

今回のnoteではお金が悪者だと言いたかったわけではありません。

お金など目に見えるものは、その先の目に見えないものの為にあるという事です。

そして現在は目に見えないものの価値が高まっていく時代でもあるということです。

昨今脅威とみなされているAIやお金は、我々が目的を持つ事でとても有難いパートナーになります。

常に目的を見失わないで。

幸せを掴む力の無い者に、お金を扱える力はありませんから。