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科学王国は理想のチームだと思う ~『Dr.STONE』に見る理想的な組織のかたち

ヘッダー画像引用元:少年ジャンプ公式サイト 『Dr.STONE』紹介


こんにちは。
キャリアに迷う30代介護職、Harukaです。

私は『Dr.STONE』という、少年ジャンプで連載中の漫画が好きなのですが、作中に出てくる科学王国が、私の理想に近いチームだと感じています。
今回は『Dr.STONE』の紹介とともに、私自身がどんな組織を魅力的だと感じるのかを語っていきたいと思います。

『Dr.STONE』とは?

まずは『Dr.STONE』がどんな漫画なのかを簡単に紹介します。
願わくば全巻買ってほしいです。
既刊は品薄状態らしいですが。

『Dr.STONE』は週刊少年ジャンプで連載されている漫画で、先週3周年を迎えました。
人類全員が突如石化し、科学文明が失われた世界で、真っ先に復活した主人公・千空(読みは「せんくう」、ヘッダー画像右端の男子)が全人類の復活と科学文明の復興を目指す、というストーリーです。
昨年秋にアニメが放送され、第2クールの制作も決まっています(放映日は未定)。

「科学王国」とは?

主人公の千空がリーダーとなり「全人類の復活」と「科学文明の復興」を目的に作り上げたチームです。
目的達成のためにやっている行動は以下の2つ。

 1. 人類の石化を解除(石化復活液という人工的な腐食液をかける)
 2. 失われた科学アイテム(文明の利器)をゼロから作り上げる

どちらも重要なのですが、特に重要なのは2。
重要というか、作品の根幹です。
『Dr.STONE』はバトル漫画ではなく「モノづくり漫画」なのです。
ジャンプ漫画だけど。ジャンプ漫画なのに。
ですが、1も重要。2と同じくらい重要なのです。
2をやるために1をやる。
1をやったことにより、2が発展する。
そういうサイクルを繰り返していくことにより、科学王国は発展してきます。

理想のチームだと思う理由 3つ

『Dr.STONE』そのものの紹介は別の機会にさせて頂くとして。
ここからは、私自身が科学王国を理想のチームと考える理由を述べていきます。

1. 全員が自分の強みを活かしてチームに貢献

科学王国のメンバーは、多種多様なタイプが揃っています。
肉体労働派もいるし、知能労働派もいるし、技能特化型もいる。
それぞれの強みが科学王国の利益になり、それぞれの弱みは別の誰が補える。
たとえば、千空はいわゆる科学オタクなのですが、博識なのを活かして、科学アイテムの設計図を書きます。
そして、それを基にメンバーに仕事を割り振っていきます。
ですが、千空は体力面ではたいへん残念な人間なので、肉体労働には向きません。
それを補うのが、彼の幼なじみの大樹(たいじゅ)です。大樹は頭脳労働が苦手な代わりに恵まれた体力を持っているため、食糧はアホみたいな量を取ってきてくれるし、石像(石化した人間)も片手で担げます。謎の怪力。
その2人の親友の杠(ゆずりは)は手芸が得意な女子ですが、衣服はもちろん、気球や帆船の帆も作るし、何なら壊れてしまった石像(石化した人間)の修復までやってしまいます。
千空や大樹には難し細かい作業は、彼女の最も得意とするところです。
他にももっと様々な強みを持ったキャラクターがいて、その中にヘッダー画像中央の男子と左端の女子も含まれるのですが、それぞれの詳しい紹介は、また別の機会にすることとして(ちなみに2人は大樹と杠ではありません)。
多種多様な人間がいるのにチームが上手く機能していることについては、千空のセリフにヒントがあります。


「なーんも得意がねえ奴だって いつか何かの役に立つ」
「誰がボスだの一番だの関係ねえ いっろんな奴がいる=(イコール)強さなんだよ!!」
                                                                                                  『Dr.STONE』7巻  p.61

私自身が作中で好きなセリフのひとつでもあります。

2. 明確な目標と、メンバー同士の対等な関係

冒頭でも述べたように「人類の復活」と「科学文明の復興」が、科学王国の掲げる目標です。
メンバーになった経緯は様々ですが、誰もが同じゴールを目指しているのです。
最初から千空に協力的だった者も、反感を持っていて妨害していた者も、そこは変わりません。
最終的には、全員で協力し合うようになります。
何が彼らをそうさせるのか。その答えのひとつに「対等な関係」があると思います。
科学王国に役割はあっても、上下関係はありません。
一部主従関係があるキャラクターもいますが、少なくとも、千空と他のキャラクターたちにはありません。
ほとんどのメンバーは、千空に対して「呼び捨て、タメ口」です(笑)
それでも、科学王国が発展しているのは「皆が同じゴール目指す仲間」という意識があるからだと思います。
前章で引用したセリフを借りれば「誰がボスだの一番だの関係ねえ」のです。

3. 誰も切り捨てない、本当の意味での「ワンチーム」

敵対していた者が、主人公側の味方になる。
ジャンプ漫画ではおなじみの展開ですが『Dr.STONE』でもそれは同じです。
千空は「誰かを犠牲にしない、自分も犠牲にならない」という信念を持っていて、それは敵対している者に対しても発揮されます。
もちろん、味方に対しても「使えないから」といって切り捨てることはしません。
彼の信念は他のキャラクターにも浸透しているのだと思わせるセリフがあります。

「いや貴様らも聞いておけ!!」
「これは 断片化された情報を組み上げる 地道なパズルだ」
「見たろう ソユーズと杠が組むことで パズルの速度が上がったのを」
「例えば 別角度から クロム」
「貴様の閃きのような力が 必要になるかもしれん!」
                    『Dr.STONE』14巻 p.139〜140

以上のセリフは千空ではなく、別のキャラクターのセリフです。
未読の方にはセリフの意味が分からないと思いますが、要はピンチを乗り切るためには、一部の優秀な人間だけでなく、全員の力が必要だと言っているのです。
なーんも得意がねえ奴だって いつか何かの役に立つ」かもしれないから。
昨年「ワンチーム」という言葉が流行りましたが、科学王国ではそれが本当の意味で実現できているのではないでしょうか。
ちなみに、引用したセリフも好きなセリフのひとつです。

まとめ

どちらかというと『Dr.STONE』そのものの紹介になっている気もしますが、科学王国が理想的なチームだと思う理由を、改めて以下にまとめます。

1. 全員が自分の強みを活かしてチームに貢献
2. 明確な目標と、メンバー同士の対等な関係
3. 誰も切り捨てない、本当の意味での「ワンチーム」

同じゴールを目指す仲間がいて、誰もが自分を卑下することなく、自分の得意なことがチームの利益になる。
私は、そのような組織で働きたいと願っています。
上下関係があったほうがいいと考える人もいると思いますが、私はあまり好ましいと思いません。
人と人との間に線を引くことで、距離ができ、小さなアイディアを押し殺してしまうと考えるからです。
ですので、科学王国のようなフラットな組織で働くのが、やはり理想です。

千空が社長だったら、ついていきたいわぁ。
科学王国は、超重労働チームですけどね…

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