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Op.1-1 動点と対角線

図のような、AB=4,AD=2の長方形がある。P、QはAを同時に出発し、毎秒1の速さで、それぞれAB、AD上を動く。QがAD上にあるとき、PQと対角線ACの交点をRとする。$${△AQR=\frac{2}{3}}$$となるのは何秒後か。

Op.1-1

実は上の問題は、筆者が中学3年生の「2乗に比例する関数・相似と比」の範囲の定期テストで出題した問題です。意外とできる中学生が多くて感動しました。

以下、解説です。

$${x}$$秒後の$${△AQR}$$の面積を$${y}$$とします。
$${AQ=x}$$なので、$${△AQR}$$の面積を求めるには、$${AQ}$$を底辺としたときの高さが分かればよい、ということになります。

基本的には相似を使って解くと良いと思います。(相似の記号がちょっと変になってしまうのはなぜなんでしょう?)

点Rから、辺ABに下ろした垂線の足をSとします。
すると、$${△ARS ∽ △ACB}$$であり、$${△APQ ∽ △SPR}$$となります。
相似比の関係から、$${AS:SR=2:1}$$であり、$${SR:RP=1:1}$$ですから、結局のところ、点Sは辺APを2:1に分ける点だということが分かります。

$${AP=x}$$ですので、$${AS=\frac{2}{3}x}$$になりますから、$${△AQR}$$の高さも$${\frac{2}{3}x}$$となります。

よって、$${y=△AQR=\frac{1}{2}\times x \times \frac{2}{3}x =\frac{1}{3}x^2}$$であると分かります。

$${\frac{1}{3}x^2=\frac{2}{3}}$$を解いて、$${x>0}$$であることに留意すれば、問題の答えは$${\sqrt{2}}$$秒後だと求められます。

実は別解も考えました。
座標系に落とし込んで解く生徒もいるかな?と思って、あえてAを原点に見えるように配置しました。Aを原点、ABをx軸、ADをy軸だと考えると、Rの座標を求めることで、解くこともできます。

座標のxと混同してしまうので、$${a}$$秒後の面積を考えることにします。直線PQの式は$${y=-x+a}$$であり、直線ACの式は$${y=\frac{1}{2} x}$$であるので、これを連立すれば、Rの座標を出すことができ、後は同様にして何秒後か、求められます。

他の方法を見つけた人は教えて頂けると幸いです。


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