「僕たちの哲学教室」(ドキュメンタリー映画)を見て来ました!
「僕たちの哲学教室」(ドキュメンタリー映画)を見て来ました!
「僕たちの哲学教室」2021年 製作国:アイルランド・イギリス・ベルギー・フランス(上映時間:102分)(@福岡 KBCシネマ)
福岡に所用で来ることになりました!今月は2回目。今回は運賃を抑えるためにLCCの「ピーチ・アビエーション」で移動!初めて関空に行きました!ピーチが独占状態のターミナル2はコストをこれでもかと削っている様子が清々しいくらいでした!倉庫を改装した感じが逆にシンプル!
午前中に福岡空港着の飛行機だったのでホテルのチェックイン15時には余裕があります!しかも福岡空港から博多駅は2駅 天神は5駅分しか離れていません。映画を見ようと調べると何とKBCシネマで面白そうなドキュメンタリー映画をやっているということで予約して行って来ました!
この日は平日昼間にもかかわらずレディス・デーということもあり女性客が多く入っていました!と言っても3割くらいの入り。
この映画館はこうしたジャンルの映画が多いらしく、チラシもとても渋い映画のものが置かれていました!どこにもこうしてマニアックな映画を見る方がいるんやな!と思って嬉しい気持ちになりました!
客席は2館あってひとつ100数十席のまさにミニシアターです!
場所は福岡の放送局であるKBC(朝日系列)の向かいです!
港に近く、海沿いを西に行けば「長浜」があります。
そんな場所。
舞台はアイルランドのベルファスト。ベルファストを舞台にした映画は過去に何本も制作されています!IRA(アイルランド共和軍)などが登場する映画。アイルランドと英国との葛藤が今も残っている象徴的な街。
そこにあるキリスト教系の男子小学校なのでしょうか?
ちなみにアイルランド人の多くはカソリック、イギリス人はプロテスタントだとこの映画でも語られていました。
この学校だけ独特の教育が行われているのか?アイルランドの小学校はどこもこんな感じなのかはわかりません。
映画はこの学校の校長先生を主軸にストーリーが展開されていきます。子どもたちに向けて「哲学の授業」を行う校長先生。
と言っても哲学史を教えるとか、哲学理論を教えるのではなく、自分たちで考えることを実践するための授業です!
人に暴力をふるってもいいのか?いいとすればそれはどういう時か?そんな時はあるのか?などなど。いろんな答えがすぐに出ない問題をみんなで意見を言ってそれをホワイトボードに書き込み、意見が出そろったあたりでその書き込みを見て、ソクラテス役に指名された児童がそれらの意見について語るというもの。
本作の原題は「YOUNG PLATO」となっています!
若きプラトン!とでも翻訳すればいいのでしょうか?
ソクラテスと対話しながらプラトンはその思考の記録を「対話篇」というものにまとめていきます!そんな対話がこの私立小学校でも行われています!小学生でこのレベルの教育が行われていることに驚きました。
また、実際の子どもたちがいじめられたり喧嘩をしたり好きな食べ物の話をしたりという幼い様子も同居していて、子どもってそういうもんやな!と感じさせてくれます!
個人的にはあの聖職者のような校長が、実は若い頃はそうではなかったという告白をするところ。それではあかんのやということで校長は自分を変えていったのでしょう!自らを奮い立たせて教育の現場に飛び込み、身を削るようにして奉仕している姿が印象に残りました!誰かのために何かをすること。児童の家に行って児童と親と一緒になってその家族との話し合いまでも行う校長先生。合理性や効率性とは真逆の行いが長期的に素晴らしい人を育てるのではないでしょうか?その答えが出るのが半世紀後かも知れませんが。教育とはそういうものかも知れません。いろんな対話を通して自分で考えよう!などの多くの示唆を与えてくれるドキュメンタリーでした!映画館を出る時には何故かワクワクした気持ちになっているのでした!それも映画の効用ですよね。
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