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旅行記2(リッピ親子とミケランジェロを追って〜フィレンツェ、プラート、スポレート〜)


プラート(2002-2007年)

前回20年前の旅行記1を投稿しました。
そちらの記事を含め、多くの方が私の記事に目を通していただきました。そして想像以上にフォロワーになっていただいたり、スキを付けていただきました。先ず、御礼申し上げます。ありがとうございました。

前回皆様に好評だったと感じたのもあり、聖帯祭のパレードの写真をまたアップします。2002年と2007年と混在してしまいます。この写真だけでは私的には、時間差は感じませんが…。

2002年 プラート 聖帯祭


2007年  聖帯祭

パンがおいしそうです😋食べるものって非常に参考になります。ストーリー漫画では食事シーンが重要と萩尾望都先生がおっしゃってましたので、私の作品の1作目に、客人を招いたディナーシーンを取り上げました(子供用の中世ヨーロッパの本や、当時の絵画、またはミケランジェロの映画などを参考にしましたが、16世紀初期の食事シーン、想像も難しいですね)
あと中世当時の服にも目が行きますが、どうしても女性がいいですね。私の作品の登場人物は男性ばかりなんですよね…。また女性が登場することあっても、華やかな服装で登場することはあまりなさそう…残念ながら。
聖帯祭は確か1日しか開催されなかったと記憶してます。
私はイタリアに行けたとしても、聖帯祭を再び生で観ることはないでしょうね…。

ところでプラートはフィレンツェのように商人で繁栄した町のようですが、フランチェスコ・ダティーニという歴史上有名な商人が14~15世紀にかけていらしたというのを、写真を見直して思い出しました。
フィリッポ・リッピに関心を持ち始めたころ、たまたま図書館で「プラートの商人」という本が目に留まり、リッピの描いたこの方の肖像画が表紙になっていたし、当時の庶民の日常生活も書かれてあったので、自分の作品のため読んだ記憶があります。
ダティーニ邸という当時の住まいも今は博物館になっているようで、2007年に行っています。
日本ではあまり知られてないですかね…確か、複合簿記を開発された方って聞いたような…Wikipediaにはそのことは載っていなかったのですが。
私は経理事務もして来ましたので、その創造者なんて貴重だ!と思い行きました。
生活のためだけとは言え、これまで私が食べて来れたのはこの方のおかげですから。
もし複合簿記が記憶違いでも、世界的に評価されている偉大な商人で、現代の様々な業務にも関わられている方なら訪れた価値あります🤭

ダティーニ邸


ダティーニ邸のパンフレットとフィリッポ・リッピ壁画足場のチケット


プラート大聖堂

プラート大聖堂のリッピの壁画は修復中でした。なので、予約して修復中の足場に上がりました(おそらく2007年当時)。
そのことをアルバムの中に、チケットがあったので思い出しました。
足場から壁画を見るなんて、中々体験できることないと思うので、思い返せば貴重でしたね。写真撮影不可だったので、お見せできないのが少し残念ですが。
リッピの特集番組でも述べられてましたが、人物は等身大より大きく描かれているそうです。その後のルネサンスの芸術家の多くがそれを取り入れたのでしょうが、初めにその技法を使ったのはリッピだったのだそうです。
等身大より人物を大きく描いたり造ったりするって難しいんですよね。
例えばミケランジェロのダヴィデ!!がいかに凄いかがそれだけでもわかりますね。
…美術の才能も技術も全くない私が言うのも何ですが(^^;。

思い出すと、ぜひまたプラートに行きたくなってしまいました🥰
修復後のリッピの壁画、見たいですね~。修復前は聖帯祭当日でも見れたかな?
聖帯祭は確か9月に1日しか開催されなかったと記憶してます。
私は行けたとしても、今年は無理だし、お祭りを生で観ることはないと思うので、どなたか行かれた方いらっしゃれば、記事を投稿していただけたら幸いです♥️
フィレンツェでも同じようなお祭りがあるようなので、それも含め拝見できる機会を、今は是非とも待ち望んでいます。

フィレンツェ(2007年)

「聖ベルナルドゥスの幻視」(210x195cm)フィリッピーノ・リッピ フィレンツェ、バディア

フィレンツェへの旅行記は、たくさんの方々が投稿され、主な観光、見どころは満載ですね。…自分のこの記事では、関心ごとや投稿作品に関わることだけ述べるつもりです…悪しからず💦

見出しの天使の絵は私が一番好きな絵でです。上記の「聖ベルナルドゥスの幻視」の一部ですね。
ピンボケしててすみません💦写真がこれしかなかったもので…
写真が実物か、撮影の記憶が定かでなくなってるのでちょっと自信がないのですが…(210x195cm)もあるように見えないですね。
15年以上前ですが、実物を見た記憶はあります。
もし、またフィレンツェに足を運ぶ機会があれば、この絵は見たいですね。
ウフィツィ美術館に入れなくても。
バディア教会…ですかね。ミサだか行われていて、入れなかったこともあった記憶があります。
私の作品の2作目に、この絵を登場させているのですが、作品の舞台の1523年当時、史実ではバディアではなく、別の場所にあったようです。
作品では場所は曖昧にしてます、お許しあれ(*´ω`)

フィリッピーノ・リッピ(1457頃生~1504没)ということなので、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)と同年代…少し年下ですね。
レオナルド・ダ・ヴィンチが後世の評価が大きすぎるのもあり、年下ということもあるせいか、比べてしまうとかなり評価が下がっている感がありますが、レオナルドが完成できなくて投げ出した依頼を、フィリッピーノが引き受けて完成させたという作品もあります。
どんなに才能があって絵がうまくても、顧客から依頼されたものを完成させられないようじゃ、ダメでしょ。当たり前かもしれないけど、共同作業だろうが何だろうが、完成させた人の方がずっと立派だと思うのは私だけでしょうか(笑)。

PARIONEで購入したカード

上の写真は「地球の歩き方」に載っていたパリオーネというお店で見つけました。(今も載っているのでしょうか?)
私が探した限り、このフィレンツェ風の絵柄のカードはこのお店しかありませんでした。後日フィレンツェに再訪した友人も、他を探したけどなかったと言っていました。
当時の紙包みをみると、1923年からある伝統あるお店のようなので、今でもあると思いますが…。
住所Via del Parione, 10Rと書いてあります。
行くたび寄って買っていたけど、また行けたらもちろん寄ります♥️
この絵のグッズで、これだけきれいな絵柄で手ごろなのは、他に無いと思ってます。

↑フィリッピーノ・リッピの肖像  ブランカッチ礼拝堂より
弟子のフランチェスコ・グラナッチがモデル(G.ヴァザーリ著「芸術家列伝 フィリッピーノ・リッピ編」より)

あとフィリッピーノ・リッピの作品で有名なのが、サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂のブランカッチ礼拝堂ですね。
もともとマザッチョが作成してましたので、その未完部分を後世フィリッピーノが描いたのですよね。美術書ではマザッチョの方が評価もされているので、彼の絵の方がよく取り上げられていますが、私はフィリッピーノの絵も好きだし、本人や師匠のボッティチェリの肖像画も描かれているので、それも目当てで行ってます。
あとミケランジェロの子どもの頃からの友人の、フランチェスコ・グラナッチがモデルになっているとフィリッピーノの伝記で読み、結構感動しました。
グラナッチはギルランダイオの弟子だったと伝えられていたけど、フィリッピーノの弟子でもあったのですね。
グラナッチの作品でフランス軍がフィレンツェに侵攻した時の絵がよく歴史書や美術書で見かけますね。ウフィツィ美術館で現物を見たかったのですが、私が入館した時は展示されていなかったのが残念でした。


ミケランジェロ博物館の入口


もしフィレンツェに行けたら、私が行かなければならない場所はやはり「ミケランジェロ博物館(カーサ・ヴォナローティ)」でしょうね。
ミケランジェロの甥(私の作品の中では、ちらっと登場する4歳の姪の弟)の家だったとよく伝えられているようですが。
でもミケランジェロも一時住んだこともあったと、書籍で読んだ記憶もあります。今のような外形になったのは、確か甥孫の方が17世紀に、隣接した持ち家を修復して1件にしたとか。
(カーサ・ヴォナローティは1508年にミケランジェロが購入したことがわかりました
「ミケランジェロ」C.ヒバート著 法政大学出版局より)

こちらも内部は撮影禁止だったのか、写真がないのが残念です。
「レダ」の模写がやたらにあった記憶が。あれってモデルがアントニオ・ミーニってホントですかね🤭(本物が現存していたらどこの国でも絶対に見に行くのに)。

ちなみに打ち明けてしまうと、私の漫画原作の投稿作品は1523年の設定ですが、この当時ミケランジェロの家族はフィレンツェ市街地から数キロ離れたセッティアーノというところに住んでいたのかもしれないのですよ。
セッテイアーノには行ったこと無いけど、バスでないと行けませんよね。
作品の中では、この博物館が住まいだったようなイメージにみえますね。でも当時から今の博物館にあたる家は所有してたとも…よくわからないので、ツッコミが入った時のために曖昧にしています😅。

博物館はミケランジェロの初期からの貴重な作品が展示してあるのはもちろん、私としては16世紀ごろの家の内部の構造とか、作品のためによく把握しておきたいです。
撮影不可ならスケッチでもするしかないか…。絵描けないんですけど😇

サン・ミニアート教会

写真を見るとミケランジェロ広場には2002年に行ったきりですね。
写真見ると、あの時は若かったなぁ(当時も同じく20年前は若かったと思っていた😂)
眺めが良いのと、この教会があるだけで、美術作品などはほとんどないと思ったので、一度限りでした。

ミケランジェロの伝記では、フィレンツェ攻防戦の時、彼が大砲から鐘を守るのに厚手の羊毛の布団だかを巻いたって、ここのことですかね?
ローマ強奪や、フィレンツェ攻防の時の戦乱の様子も今後ストーリーを考えるなら必要なんですが、なかなかビジュアルなものがなくて…
ヴェッキオ宮殿のヴァザーリの壁画くらいですか。
私としてはヴェッキオ宮殿も必見ですね。
あとはアカデミア美術館。
ピッティ宮殿のラファエロの「聖母子」も実は大好きなんですよね~。
あー切りなし。
やはり次行けたとしても、滞在日数限りがあるから、ウフィツィは次回は諦めて、売店SHOPだけにするしかないかなあ💦

スポレート(2002年)~リッピ親子とミケランジェロが訪れた町~


スポレート




ローマへ続く道

スポレートに行ったのは2002年だけです。
20年も前のことなので記憶も薄れているのですが、写真を見直しながら思い出した限りでは、ローマからバスでスポレートに行き、2泊してフィレンツェに列車(駅まではバス)で向かいました。この旅行記では、時間軸が前後したり、ミックスしたりで恐縮です。
当時、スマホの位置情報もなかったので、自分がどの方向からたどり着いたのか全く分かりませんでしたが、アルバムの中に「ローマへ続く道」と書かれてあった写真がありました。スポレートは小高い山の上にある町でした。標識でもあったのか、方向だけで判断したのか覚えていませんが、正しければこの道をバスで通ったのでしょうね。

ミケランジェロもこの道、またはこちらの方向から来たのでしょうかね。
ミケランジェロが81歳の時にスポレートを訪れているって、複数の伝記にしっかり書いてあるのに、私当時は、どれも目を通していませんでした。
手紙集も、カヴァリエリや、ヴィットリア・コロンナにラブレター書いていたとか、そんなところばかり読んでて😂、その先の時代のストーリーも脳裏に無かったので、読み飛ばしてました😓。

ミケランジェロの晩年は、甥っ子に宛てた手紙ばかり書いてたとか、未だにバチカンでゴタゴタ喧嘩してたとか、サラ読みしかしなかったので、そんなことくらいしか認識してませんでした。
読み返すと、80歳前後も結構ドラマチックなことあったんですよね。
とにかくスポレートに行く前にもっと読んでおけば良かった~!
それか5年後までにきちんと読んでいればその時行ったのに~!
それにしてもこの人凄いですよね😅、ローマからスポレート、バスで2時間くらいかかったから、100kmくらいあるんじゃないですか。
列車もバスもタクシーもなく、馬車もロクにない時代に、戦禍を逃れてローマからスポレートに行ったらしいけど、その年でどうやって行ったんだ⁉…と色々考えると、制限なくストーリーができそうですね。
次作は、時を飛ばして、最終話としてこの時の模様を書こうかなと、今は少し思っています。
ミケランジェロは、スポレートの山森…に感銘したと述べられてますが、そんな山森が近くにあったのは見つけられなかったのは、遠くまで足を伸ばせなかったからですかね。
あとミケランジェロが来た方向、見たであろうその時の町の景色を検証したいな。
やっぱり、また行かないと、ですね。

20年前はフィリッポ・リッピのストーリーを手掛けていたこともあり、リッピの最後の壁画やお墓があるので、それを観に行ったのです。
彼は絵の完成前に急死したとのことで、私の作品の中では定説通り?イメージ通りでもあるので病死にしてますが、愛人に毒殺されたとか、足場から転落死説もあるんですかね。
どの説を取っても素敵な小説や、漫画ができそうですね。
ともあれ、壁画は修復を終えたばかりということもあり、最高に綺麗で素敵でした。
人も少ないし、ずっといつまでも眺めていた記憶があります。
ミケランジェロもこの壁画、見たんだろうな。

スポレート大聖堂入口
「フレスコ画連作」 フィリッポ・リッピとその弟子たちによる  vedere spo(絵葉書より)

有名な観光地の大都市もいいけど、旅行でのどかな小さな町ってすごくいいですね。
スポレートも見た限り日本人は自分だけでしたが、言葉があまり通じなくても、現地の方々の穏やかさ、親切さがより感じました(大都市の方がそうではないというわけではありません)。
私は旅行は動くことばかりを優先し、食事に気を遣うことをほとんどせず(お金もないし😂)、一日2食だったり、イタリアでは大概切り売りピザやパニーニで済ませていた記憶がありますが、スポレートでは私的にはちょっと贅沢して、トリュフのパスタをいただきました。美味しかったし、物価も手ごろだったし、店員さんもとても親切だったこと、今でも覚えています。
また訪れることあったら、同じお店に行きたいけど…果たして記憶が蘇りますでしょうか💦

以上で、今回の取り留めのない旅行記を終わりにいたします。
今後、皆様の新しい記事も楽しみです。
旅行記なら、同じ場所でしたら嬉しいですし、違う場所でも💛(旅行記以外でも❤)
近場でも遠出でも、場所を訪れるって、創作にも繋がって、良いですよね。
かくいう私も近場の温泉なども、親と行った3年余り前以降は、どこへも行ってません。
創作の現地を訪れる、これもこれからの目標にしたいです。

#旅のフォトアルバム
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