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ベルトルトの言葉が全てだった

まっけいです。

昨日進撃の巨人最終34巻が発売されました。
2009年9月に連載スタートして11年7ヶ月。

物語の序盤〜中盤。巨人に勝ち目のない人類が、主人公エレン・イェーガー(以下エレン)を筆頭に少しずつ状況を打開していくストーリーに胸が熱くなるものの

終盤にかけて「本当の自由を手に入れる」ために、それまで共に戦ってきた仲間と決別し一人で罪を背負い世界に立ち向かっていくエレン。



正直、最終回に向けてここまで読むのが辛くなっていくストーリーは初めてでした。


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進撃の巨人は一方的な悪役がいない稀に見る漫画だったと思います。


物語序盤に壁を壊すライナーやベルトルト達が自らの私利私欲のために動いていたら作品としてシンプルにスッキリしていたのは間違いないです。


しかしそれは自分たちの家族を守るために
使命の元やらなければいけなかったこと。

後にエレンも同じことをしました。
ライナー達の故郷で。


二人とも境遇は違えど
自分たちの故郷や家族を守るためには何の罪もない人たちを殺さなくてはならないという決断に至ったのです。


それを踏まえて僕がこの作品を読み終わった中で
1番印象的というか

この進撃の巨人という作品全てを表しているなと感じたセリフが12巻でのベルトルトのこの叫び。

ベルトルト2

ベルトルト



故郷のためとはいえ、誰も人殺しなんてしたくない
それでも、誰かがやるしかなかった


こんな姿(巨人)になるけれども僕らは元々同じエルディア人同士

生まれた国が違うだけで使命を背負わされ
対立国として戦争をしなくてはならない

なんで争わなければならないんだ


頼む...誰か...お願いだ...
誰か僕らを見つけてくれ


↓↓


結局この気持ちはエレンが全てを汲み取り
自らミカサに殺されることを選び、世界から巨人を消し去りました。


残されたミカサやアルミンの気持ちを思うと本当にやりきれないですが....


単行本だけのラスト増ページには、老衰したミカサであろう遺体にエレンからもらったマフラーを巻いて棺桶に入れられていました。


自分が死ぬ最後までエレンを想い続けたミカサ。
もうこの事実があるだけでハッピーエンドでいいですよね?


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諫山先生は最後に本当に粋なことをしてくれました。

巨人もいない、壁もない、パラレルワールドの世界で

夕暮れ時に「あの丘の木」の元へ走る
エレン・ミカサ・アルミン。

そして後を追うように
1人も欠けることなくいる104期の同期メンバー。

ベルトルトが見たかった世界を
最後に諫山先生は描いてくれました。

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改めて11年7ヶ月連載お疲れ様でした。

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