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8つの完璧な殺人 2024/03/29読了

昨日読み終えた本が面白かったので、おすすめポイントを載せておきます。

8つの完璧な殺人 (創元推理文庫)
ピーター・スワンソン (著), 務台 夏子 (訳)

この本はタイトルからすぐに分かる通り、ミステリです。ネタバレになってしまうのでどんなジャンルのミステリか詳細にいうのはやめた方が良いと思うのですが、基本的にはフーダニット、ワイダニット両方の側面で話が展開して行きます。主人公はマルコム・カーショーというミステリ専門の本屋を営んでいる男なのですが、序盤の割と早い時点からマルコムが自分の過去をFBIに隠し始め、不透明な背景が広がって行きます。その背景はほぼほぼラストまでに明らかになるのですが、それまでにたくさんの登場人物が現れ、過去の話も現在の話の間に挟まって語られ、ヤバいやつが出てきたり、単純にはいかないストーリー展開です。
一つ一つのシーンは短い章になっているので、読み進めるのは楽です。一度軌道に乗ってしまえば先が気になって仕方のない展開ですので、最後まで一気読みです。私も昨晩は休日前ということもあって、明け方までかけて読んでしまいました。

そもそもこの本を買った理由ですが、やはりこの本が発売された頃にかなり評判が良かったことがあります。あとは作者買いです。
過去に日本で翻訳・出版された作品には「そしてミランダを殺す」「ケイトが恐れるすべて」「アリスが語らないことは」があります。一作目の「そしてミランダを殺す」は根底には愛憎劇があり、私としてはそこがあまりしっくりこず、似たタイトルの二作目は読みませんでした。ところが三作目の「アリスが語らないことは」はまたとても評判が良く、どうしても読みたくなってしまい、実際買って読みました。なんとなく気持ち悪いところはありましたが、面白かったです。
そして今作「8つの完璧な殺人」では過去三作品とはタイトルの付け方から違い、何か全く新しい境地の小説になっているのではないか、と感じさせられました。そんなわけで今回は面白いに違いない、と購入に踏み切りました。
実際全体の根底にあるものも、動機も、過去に感じたよりずっとしっくりきました。ただなんとなく気持ち悪いのは残っているので、それはもしかしたらこの作者が狙って書いているのかもしれません。

ラストのオチはどうなんでしょう?他の方と意見交換をしたことがないのでわかりませんが、もしかしたら賛否両論なのかもしれません。それでもラスト以外の部分が強固なので、多少ふわっとしていても面白かったという感想は変わらないです。

また五作目が出たら読みたいと思います。
唐突に読書感想文を書き始め、統一性のない投稿で申し訳ありません。
今後もその時々で思ったことを書いて行きますが、どうぞよろしくお願いいたします。最後までありがとうございました。


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