頭痛のとり方つきあい方
辛いときや頭痛がきそうなときに、鎮痛薬に頼ることはいいと思います。
しかし、鎮痛薬に頼っていると、やがて効き目がなくなってしまって本当に効いてほしいタイミングで効かないような事態になる可能性があります。
また、鎮痛薬を口に入れてピンポイントに頭だけに届くものではないですよね。胃に負担をかけてしまったり、血管を収縮させる働きから体が冷えやすくなるなど、筋肉や内臓などが血行不良になってしまうのです。
今回は私が過去6万人治療してきた経験から、頭痛に関してガンガン書いていきます。
頭痛を放っておくとマズい理由なども遠慮なく書いていきますので、ここから有料エリアとさせていただきます。
1.頭痛は第二段階不調
頭痛は例えば、慢性的な肩こりやストレス、不眠などから発展して起こる不調です。
なので、頭痛は危ないサインだと思って早期に対策をはじめましょう。
重たいものを持って肩が張ってしまった場合、脳から「疲労物質が肩に溜まっているよ、放っておくと筋肉が硬くなって痛めやすくなっちゃうよー」というサイン。
そこから放っておくと肩の痛みや不眠などが出てきます。脳からは「ほら放っておいたから筋肉がカチカチ!筋肉の緊張から興奮作用の交感神経が優位になってしまって眠くならなくなっちゃった」ということになります。
ただ人間の体は高性能にできているため、「慣れ」を発動します。医学用語では「順応(じゅんのう)」といいますが、このあたりから疲れや痛みに慣れて自覚症状が出ずに治った感覚に誤解してしまう人が要注意です。
ここまでが第一段階の不調と私は線引きをしています。
頭痛はそのあとの慢性的な不調からくる代表なサインです。
2.頭痛を放っておくことは大きな病気に発展する
第一段階の不調を経て起きてしまった頭痛は、脳が「放っておくとこのままでは自己免疫力も落ちるし大きな病気に発展しかねない。生活の質が落ちることになるから悪いけど、体のためにはちょっと強いサインを出すよ」という発信です。
私の経験上、脳卒中や心筋梗塞、大動脈解離など、大きな病気を発症した人を治療しながら問診をしていくと、圧倒的に頭痛持ちの患者様が多いです。
それだけ慢性的な頭痛は「ヤバいサイン」なのです。
3.疲労やストレスを軽減する環境を整える
頭痛の原因は、疲労やストレスからきた首肩こりや、不眠、歯ぎしり、眼精疲労、ホルモン分泌が低下からくる姿勢の悪さだと思ってください。
その根本原因の環境整備をしないといけないため、疲労やストレスが蓄積するスピードを緩やかにする生活をこころがけましょう。
・一人の時間を確保する(ゆっくりした入浴など)
・10分でもぼーっとしてスマホを見ない
・ストレッチや温活をする
・仕事終わりの付き合いを割り切って早く帰る
24時間のうち10分でもいいので今までよりも心がけてください。最初は心がけるだけでも体には必ずいい反応が訪れます。
4.足を冷やさない
どんな頭痛でも共通するのが、足が冷えて体内の熱が頭部へ昇る「上熱下寒」体質になっていることです。
熱の登りを抑えるために、基本的には頭痛持ちの人は一年中足を冷やさないでください。特に足首。足首は体幹へとつながる太い血管が表皮に近いところを走っているため、ここが冷えると下半身全体が冷えやすいですし、温めるとポカポカしやすくなります。
婦人科系、更年期、腰痛、膝の痛み、潤いの低下、老化促進などに深く関わってきます。
怒ることを「頭に血がのぼる」といいますが、これが上熱下寒で西洋医学的にいうと交感神経優位状態となります。足を温めて、気血を昇らせないように心がけましょう。
5.後頭部のコリコリがキーポイント
有料エリアで一番書きたい内容がここです。巷では頭痛の種類や対策をタイプ別に紹介していますが、私も読むのが億劫になってしまいますし、「原因は不明だが」という文字が必ずついているので読む気がなくなってしまいますよね。
私はシンプルに後頭部のコリコリを解消することが頭痛軽減につながると発信します。
興奮性の交感神経優位になると後頭部が張って緊張型頭痛・イライラしやすくなります。反対の副交感神経が優位になると血管が拡張して周囲の神経を圧迫してドクンドクンというような拍動性の片頭痛が発生。慢性的な強いストレスから自律神経が乱れ、血管が細い状態から一気に拡張するなどして起こる目の奥が強烈に痛くなる群発性頭痛。
どの患者様も数多く治療してきましたが、必ず後頭部が張っています。
6.後頭部の筋肉をほぐすセルフケア
鍼灸やマッサージで後頭部はほぐしてほしいのですが、まずはセルフケアから紹介します。
最初に伝えますが、片頭痛と群発性頭痛の発作時には控えてください。発作がないときにするべきメニューとなります。
書籍にも1テーマ500文字程度で解説していますので、興味のある方はご購入ください。Amazonでも購入ができます。
6−1.ホットタオルで温める
ご家庭でホットタオルを作る場合は、タオルを濡らして絞り、ラップに包みます。そして500〜600Wの電子レンジで30〜60秒ほど温めればできあがりです。火傷には気をつけて行いましょう。
6–2.指圧する
章のはじめにある画像の「天柱・風池・完骨」を指圧しましょう。
後頭骨の下縁を反対の目に向かって指圧します。押してから5秒ほど持続圧を継続してください。
痛い場合は強いサインなので、強くでも痛気持ちいい強さで行うか、硬い人は特に反応が無い人もいますが行ってください。
7.鍼灸やマッサージ治療がおすすめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。ここまでの文章の通り、頭痛は早めに改善させるべきです。
そして、セルフケアも大切ですが、ある程度慢性化した身体を治すにはプロの治療が必要になってきます。
後頭部のコリコリをとるためには、
①後頭部から始まる首・肩・背中の筋肉全体をほぐす必要がある
②首・肩・背中は腰や足と関係している
③肝の疲れなど、内臓の調整をして自律神経を整える
④片頭痛などは後頭部だけほぐすと症状悪化に繋がりかねないため、足の血流を改善したりストレス緩和処置をしながら行う必要がある
簡単に伝えられることだけでもこれだけあるものは、プロの手が必要になるのです。
全体的な問題を解決しながら後頭部の緊張をとっていく治療をすると、私の経験では約95%の人が解消していきます。
これら根本から改善することで再発の予防ができるのです。
8.薬は根本治療ではない
薬は一時的なごまかしに過ぎません。もちろん辛い時は生活するために頼っていいのですが、同時に根本治療をしましょう。
薬は毒です。肝臓の解毒処理が頑張ってしまい、肝臓が疲れると解毒処理が追いついてこなくなり肝臓や腎臓がこわれていきます。
長期的に使用していると、ここでも順応機能で痛みを抑えたい大事なタイミングで効かなくもなってしまいます。
対症療法の薬とは上手に付き合っていきましょう。
9.おわりに
過去・現在、頭痛持ちから大きな病気を発症して苦しまれている患者様を幾人も診てきました。「頭痛はある程度ヤバいサイン」なので是非早めに鍼灸院やマッサージ院へいって体の疲労やストレスを取り除いてください。
一時的に金銭に負担はかかりますが、大きな病気になると比にならないくらいかかります。将来の投資だと思って早くから対処されてください。
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