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《絵本レビュー》こんとん

こんばんわ!

今日はですね、お散歩しようとしたんですが、外が思ったより寒くて車から出れませんでした。

もう、暖房をつけ外で遊んでいる子供たちを、窓からボッーっとみてたのは、内緒の話です。

さぁ、今宵もやっていきましょう。
レビューする絵本は【こんとん】です。

文は、夢枕獏さん。
絵は、松本大洋さん。

初版は、2019年2月です。


《ストーリーについて》

〝こんとん〟とは、中国神話の『春秋左氏伝』に登場する怪物の一つです。

こんとんって、犬のような姿で長い毛がはえています。
足は熊に似ているけれど、爪はないって言われています。

耳はるけど聞こえません。
目も見えません。

なんで、空を見上げて笑っているのでしょうか。

ある日、南の海の帝と、北の海の帝が、こんとんのところへあそびにやってきて、目・耳・鼻・口を作ってあげたのです...。

さてさて、こんとんはどうなるのでしょうか?

混沌(カオス)を司る、謎めいていて美しいこんとんの、せつない物語です。


《10コの好きなところ》

①絵本の表紙が、一見なんだろうと思うのだが、これこそ〝こんとん〟の姿を描かれていて迫力満点。

②神話なので、見返しを含め用紙にすごくこだわりを感じる。手触りがいい。

③題字の文字は、筆で書いた質感のあるようなフォントで、物語の雰囲気にマッチしている。

④絵も、どこか可愛くて、でもトーンが少し暗くて歴史を感じる。

⑤文も、神話で語り継がれている話が盛り込まれていて絵とマッチしている。語尾を伸ばした文も多いところもいい。

⑥そして、どこか詩的でレイアウトもこだわりを感じる。読者に語りかけられてるような、考えているような、そんなような思いが伝わる。

⑦この、怪物こんとんは、全然怖くないしむしろ犬みたいで可愛いとさえ思う。

⑧北と南の海の帝達が、こんとんを助けようとする気持ちにも共感ができる。

⑨それでも、こんとんは空を見上げて笑っていたなんて、不幸でもなんでもないことがわかる。

⑩最後は、こん とん こん とん ハッピーエンド。


《読み聞かせをしてみて》

娘たち(7.5)は、

『えーなに?こんとんちゃんって、いぬなの?』
『めも、みみも、はなも、くちもないなんてかわいそうだよ』
『でもなんで、おそらがすきなのかなぁ?』

って、言ってました。

わたしはですね、最初なんだか意味がわからなかったんですが、理解できたら面白くなって2.3回も読み聞かせしてました。


《おしまいの言葉》

きっと、顔のパーツがないからって不幸っていうわけじゃないんですよね。

こんとんは、空を見上げて笑っていたんですよねぇ。

人間の固定観念やエゴな思いですよね。

まぁ、なんでも良かれと思ってやったことが、大きなお節介になることだってありますしね(笑)

何が、その人の幸せかを考えさせられましたよ。

自分の考えを押しつけるんじゃないぞっ!
わたし。

☆彡





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