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フランス ストラスブール 運河に囲まれた世界遺産

ドイツからほんの少し離れた街の、クリスマスの様子を。

デュッセルドルフから電車で3時間半。
ドイツ国境から約4キロ程の場所にあるこの街は、常にフランスとドイツの領土争いの地でもあった。
フランス語ではStrasbourg、ドイツ語ではStraßburgと書かれる。
(日本語ではストラスブールと呼ばれるようなので、こちらにて記載)
ドイツ語ではStraßenが道を表す通り、道の街、昔から交通の要として栄えたそうだ。

今もなお、フランスでありながらドイツ色が濃く残る街だ。
ここはまた、アルザス地方の州都でもある。
街の歴史はとても古く、フランスやドイツがこの地を奪い合う以前から、この地は領土争いの場であり、その他多くの街と同じように、元々はケルト人が住んでいたという。
その後、ローマ帝国、ゲルマン民族の支配下に置かれ、WW Iではフランス、その後WWIIではドイツの支配下に、そして戦後ようやくフランス領と定められた。

旧市街 Grande-Île

イル川から水を引いた運河によって、ほぼ円状に囲まれている部分が、世界遺産に登録されているグラン・ディルGrande-Île。
川が街を守る役目をしており、以前はこの運河は三重もあり、より厳重に街が守られていたそうだ。
街はどこを見ても可愛らしく、ワクワクが止まらない。

クリスマス時期は、特に街が華やかに彩られる。

ノートルダム大聖堂と大聖堂広場 Place de la Cathédrale

旧市街の中央に聳え立つ大聖堂は街のシンボルで、塔の高さは142メートルで11世紀に建てられた。
設計の中心人物は、ドイツ人のエルヴィン・フォン・スタインベック。
大聖堂の周辺では、クリスマスマーケットが開かれている。

大聖堂には、マリア様の一生がタペストリーとなって飾られていた。
これは、クリスマス時期だけのようだ。

大聖堂の中には息を飲むほど素晴らしい天文時計があり、毎日12:30に仕掛け時計の全ての動きを見る事ができる。
仕掛け時計を見る前には、30分ほどのビデオ上映があり、建設から火事での消失を含む大聖堂の歴史が詳細に語られる。
歴史に興味のあるかたは、一見の価値があるものだ。

天文時計の前の柱は、最後の審判を表すそうだ。

ステンドグラスも、非常に美しい。

見つけると幸せになれるというこの犬の彫刻も、無事に発見。
みんなに撫でられて、すっかり黒くなって光っている。

塔からの眺めも素晴らしく、遠くにはドイツの黒い森Schwarzwaldの山々が見えた。

Petite France プチ・フランス

街の目玉とも言える、可愛らしい地区。
こちらでも、クリスマスマーケットが開かれている。
一階部分よりも、二階以上がせり出ている建物が多くあるのだが、これは税金対策で、かつては一階部分の面積で税金が決められていたそうだ。
京都やオランダの、間口税を思い出した。

バラージュ ヴォーバン (ヴォーバンダム)

技術者として名高いヴォーバン設計のダムは、街を守る役目をしていたそうだ。
屋根のついた橋の屋上に登ると、大聖堂を眺める事ができる。
また、ダムの中は彫刻などが飾られている。

クレーバー広場 / Kléberplatz

街一番の大広場では、クリスマスマーケットが開催される。
大きなクリスマスツリーが印象的。

グーテンベルク広場

以前、マインツの記事にも書いたグーテンベルクは、この街で活版印刷を盛んにさせ、街の発展に多いに貢献したそうだ。

ロアン宮殿

現在は美術館として利用されている、川沿いに建つ大変美しい建物。

博物館と百貨店

右側の大きな建物は、かつての肉屋。
川はかつてゴミ箱代わりでもあったため、肉屋は川の側にある事が多い。
今は博物館として利用されている。

左側の建物は、かつての保税倉庫。
今はお土産物などが売られる百貨店となっている。

レプブリック広場(カイザー広場)

ブロイ広場 / Place Broglie
オペラ座 

オペラ座前広場でも、大きなクリスマスマーケットが開催されていた。

イル川遊覧船

大聖堂近くの船着場から、遊覧船ツアーが発着。
約1時間半をかけて、イル川一周と、EU議会場まで観光できる。

EU会議場

以前訪れた時には、会議場の見学もさせてもらったが、その時の写真が手元にないのが残念だ。
今回の訪問では、会議場の見学の日時に沿わず、運河クルーズからの写真のみ。

街のシンボル コウノトリ

シンボルのコウノトリは、あちこちで見かけられる。お土産もたくさん並べられていた。
コウノトリの隣にある人型はマナラと呼ばれ、12月6日のニコラスの日に食べられるパン。

食べ物編

ストラスブールは、スイーツが美味しい事でも有名だ。

①ネーゲル

②クリスチャン

アルザスマカロン

クグロフ
この丸い焼き菓子は、大きなものから小さなものまで、またレーズン入りからラム酒入りまで、たくさんの種類があった。
年末やイースターなどに主に食されるそうだが、パン屋さんやケーキ屋さんなど、あちこちで見かけた。

こちらからは食事編と、クリスマスマーケットの食べ物

アルザス地方の名物シュークルート
お肉の煮込み料理

アルザス地方の薄焼きピザ Tartes Flambeés

卵のパスタ シュペッツレ

みなさんが食べていて気になったflambée savoyarde

屋台の焼き栗もホカホカで美味しい。

忘れてはいけないホットワイン

目も満足、舌も満足のストラスブール。
花が咲き乱れる夏の時期しか知らなかったけれど、初めてクリスマス時期に訪れ、その美しさに圧倒されてしまった。
次はまた是非、花の咲く時期に訪れよう。

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