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言葉の意味は関係性でつくられる(タオス・インスティテュート・ジャパン 設立総会 2日目)

 社会構成主義についての、タオス・インスティテュート・ジャパンの設立総会が、2023/9/9〜9/10関西大学で開催されました。
 ただの一般人の私ですが、2日間参加してきてとても面白かったので、自分の振り返りとしてまとめていきます。

▶︎1日目はこちら


ガーゲン×杉万先生対談

 2日目は、私が参加していた読書会で読んでいた2冊の本の著者Kenneth J. Gergenさんと、ガーゲンの著書を日本で初めて訳した?(←うろ覚えで間違いがあったらごめんなさい)杉万俊夫先生の対談からスタートしました。

 読書会に参加してきたおかげで、去年・一昨年も、リアルタイムでガーゲンのお話を聞くことができていたんですが、毎回初めにお話しされることがあるなあと気づきました。
 それは、「ものの見方は無数にあって、自分の見方は限られている」ということ。そのことに気づくと、他の見方があることにも気がつけるというお話からスタートしました。
 これがまさに、多様な考えを持つ人との相互理解を深めたり、対立する人やグループ同士の話を聞いていく上でも大切になる視点だなと思います。

 また、言葉が意味を持つのは関係性があってこそ、だから関係を結ぶプロセスや関係が大切になるということも出ていました。

分科会

 2日目の後半は全部で6つの分科会に分かれてテーマごとに話をしてきました。

 私が参加したのは、「人はなぜコミュニケーションをするのか」と「社会構成主義×チームビルディング」です。
 特に、「人はなぜコミュニケーションをするのか」は体験型のアクティビティをご用意いただいていて、実体験として「言葉が意味を生成していない」状態を体感できました。

 これ、どういうことかというと、1日目に「方言」の話で盛り上がったこととリンクするなと思いました。
 東北出身の私は「いずい」とか「たごまってる」とか、標準語ではニュアンスが言い表しづらい単語がいくつか自分の中にあります。たまたま東北在住の方が来ていてその話で盛り上がりましたが、全く違う地域の人からすると、「日本語として聞き取れる。でも全く何を言っているかわからない」という状態。
 方言の話はかなり極端な例ですが、改めて、「言葉」が単独で存在しているのではなく、「言葉をやりとりする相手との関係性」で「意味」が生成されていくんだなということを体感しました。

 また、「社会構成主義×チームビルディング」の分科会は、主題とはずれますが、「自己」肯定感じゃなくて、関係性での肯定感だよねという言葉が一番印象に残ってます。

これからについて

 興奮冷めやらぬままに野望を書いてしまうと、ガーゲンが言っていた通り、日本での実践を日本語で書いて、Taos Instituteのworldshare-booksに載せていくことに関わっていけたらなあ〜〜と思いました。
 今回、本当にいろんな分野で、社会構成主義を実践されているんだなあ〜ということがわかりとても嬉しかったんですよね。ひいては、私自身は家庭内での実践ですが誰でも普通にできることなんだ、というところを伝えていきたいと勝手に意気込んでます。

 まずは第一歩?として、1日目のワークショップのお題として出てた、「社会構成主義的なおすすめの本・マンガ」を発展させて、いろんなジャンルのおすすめを出していくというのをやってみています。
 社会構成主義のどの部分をつよく捉えているのかとか、色々な作品の中でどこに社会構成主義を見出すかが人によって違うのでとても面白いです。

 これからも公私共に社会構成主義の視点を持って生活をしていきたいし、こうしてnoteでの情報発信をささやかでもしていこうと思った2日間でした。

📖ガーゲンの次回作はこちら!

今回を機に、社会構成主義関係のこれまでの記事をマガジンにまとめてみました。

これまでの読書会まとめはこちら
📕関係からはじまる
📙何のためのテスト?

#社会構成主義 #ナラティヴ #ナラティブ #対話 #コミュニケーション   #ガーゲン #TIJ

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