煙
伝えたい言葉もきっと全てじゃなくて
いつか僕が灰になる時、煙になって
少しなら時を超えられるだろう
届くかもわからない手紙を書くように
確かに光る脳内の細い電流が
なんにも形容されないままで
ずっと産声をあげたままでいる
捧ぐものなんてなんにも残ってないな
この世界では誰もが独り占めをしたがるから
捧ぐものなんてなんにも残ってないな
いつか、誰か
見えない君の未来に嫉妬している僕がいるから
素直な自分と手を振り別れたのはいつだっただろうか
やけに温かい手を惜しんだことだけずっと覚えている
不意に込み上げた言葉にしてはいけない感情を
飲み下して、僕の一部になって
ずっと遠い未来から今の君に届くまで
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