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ふっと吹きかけた息の
ほんの些細な揺らぎの中で
いくつもの火が消える
銃声は要らない、たった一つの
呼吸のようなもの
僕らが毎秒繰り返す営みの、その片隅で
失われた光でかつて眩んだ視界を呪いながら
足を踏み出さねば、荒野に怯むな

血溜まりにぬかるんだ道で顔のない骸を
踏み越えていく
誰もが過去を蝕んで生き長らえている
僕の未来すらきっと
侵されるために存在するのだとしたら

足並みを揃えて 声を、声を、声を
次の灯火を誰かが点している、あの岬まで
それが正義と呼ばれようと
僕らの両腕はもう抱えきれない罪で
穢れてしまったのだから

何も知らないで生きて欲しい。
眩く光る子らよ
僕らは結局何も変われず、何も変えられず
ただ残響が止むまでじっと
うずくまっていただけなのかもしれないなら
答えのない問に間違うだけの時間を、せめて

足並みを揃えて 声を、声を、声を
押し潰した群衆に倫理は何を思う?
声を声を声を。空は今日も赤く染まるだろう
砕かれた日常に絶対零度の産声
世界のプロローグ、或いは導くために
掲げよ。声を。

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