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ヒトと宇宙の狭間で生きていく -熱海アート合宿

絵とは無縁の人生だと思っていたのに
なぜか気になって仕方がなくて
悩むポーズをとりながらも魂は行くことを決めていて
熱海まではるばる4時間半
2泊3日のアート合宿に参加してきました。

快晴!熱海駅



Day1

道中は緊張も不安も何もなくて、ただどうしてこんなことになっているんだろうという気持ちだけ。

参加者のみんなに会ってからも、どうして自分はここに居るんだろうと、そんなことばかり浮かんでいたしチェックインでも話した。

いつもならすごく気負ったり周りの目を過剰に気にしたりしてしまうのに、不思議と熱海ではその思考に感情が乗ることはなかった。
ただぼーっと、普段とは違う状態だなと俯瞰していた。


🎨 魂の旅

最初の魂
たくさん応援されて戻ってきた


自分の魂を描いて、みんなで回して人の魂にかかわっていく。
周りの目を気にしないといいながらも気にして騒いでいる人を心の奥底に住まわせながら描いてみる。

不安そうに描かれた緑色の魂は、みんなからの優しく鮮やかな応援を受けて帰ってきた。


傷を癒してもらったり、新たな場所で新たな傷も作ってひとまわり大きくなって帰ってきた、そんな感じがして涙が出そうだった。

振り返るとほかのひとの魂には反対色で星のような輝きを、きらりと光るといいなと思いながら足していた。


夜は自室にて100枚ドローイングを何枚か描いた。


Day2

なんか自分の中のものを出したいのに出せない。
どうやって出したらいいのかわからない。
そんなジレンマを抱えての朝。

日の出を見るため熱海海岸まで片道30分の散歩。
朝日を見てもなんだかフラットな気持ちだった。眠かっただけかも。

早朝、成人式準備してる方が商店街の美容室にたくさん


6:53日の出



帰ってきて温泉にざぶんと浸かって♨️

朝食後、1枚絵の具で描いてみるものの、思ったように描けないことが嫌になってまた宿から出た。

🎨 痛みと蒼


100ドロしながら2時間ほど散歩する中で、今までとは打って変わって周囲の音や匂いに過敏に反応してしんどさを覚えたり、景色に人が現れると心がざわついた。
今はそんな状態なんだなと受け入れることはできていた。


🍵薬膳喫茶gekiyaku

帰宿してからストさんがお昼に誘ってくれた。
申し訳ないな、とか普段なら感じがちなのに今回はなくて、ご一緒したい気持ちを素直に出すことを許した。

薬膳喫茶gekiyaku

ストさんと話していて、ああわたし人と話したかったんだなー、わからないことをわからないと伝えて教えてもらいたかったんだなーと気づいた。
絵を描きたいんだけど、どうやって表現したらいいのかわからない。
あの道具をどんなふうに使ったらいいのか知りたい。
絵に集中しているように見える人たちにむやみに話しかけることを自分で禁止していて、少し孤独を感じていたんだなと思った。
わからなくて知りたいことは知っている人に聞いていい。真似をしてみてもいい。
そんなことも知らないうちに止めていたけど、ゆるしていった。

素敵な空間
薬膳ソーダ 美味
台湾粥 オイシイ


気持ちを出せたことで、晴れやかな気持ちで宿に戻った。



🎨 渇望

ランチ後の一枚。
何かを求めていそう。
なにかを出したそうにも、掴みたそうにも思える。
のちにこれは他作品のパレットになったのでこの形ではなくなるが、少しこの絵に生々しさや怖さを感じていたのかもしれないと今は思う。

初めて手で描いた



🎨 揺

これがどんな過程を辿ったのか覚えていない。
気づいたらあったなぁ。
ペインティングナイフの音が好きで
それを使ってガリガリしたくてできたもの。

少しずつ、何かが奥から出てくる感覚。

ゆらぎやゆがみ


🎨 魂の旅路-宇宙編

とにかく見てくれ。



それぞれの魂からのエネルギーが広がって大きな宇宙を創っていく。
関わりあって交わって大きなブラックホールもできる。
思い切り体を使って、心のままに表現して、少しエネルギーの出し方がわかった気がした。
自分にはめていた木枠を取っ払った音がした。

たのしすぎる
わたしの魂が居た場所



🎨 精霊の木

朝、思ったように描けない…やだな…と思っていた絵に思い切って色を重ねた。

もっともっと(自分の中での)大胆にしたくて、白い絵の具をそのままキャンバスに垂らした。
白だと思っていた絵の具はなんだかメタリックだった。

来宮神社で見た大木を思い出す。

痛くないのかな


大きく抉れたその木をみて、わたしは強さと痛みを感じていた。

感じたままに表現してみる。
するとなんだか、大木のおなかに地球を孕んでいるような、そんな絵になったとわたしは感じた。

これが
こうなって
こうなった




🎨 混交

きのぴーが絵の具全色を使って作品を作っていた。
それに惹かれて、真似しちゃおーと思ってできたもの。

なんだかどうしても色を交わらせたり関わらせたりしたくなるということを描きながら感じていて
単色で置いておくこと(=1人になること)が怖かったのかなって。

綺麗さも悍ましさもあるような気がした。

全色使うのは諦めた


🎨100枚ドローイング

夜、まーさんが大きなキャンバスを2枚並べて描き始めた。

描くことも描かないことも委ねられていたその場で、わたしは場を共有している人たちが作るその空気だけを味わうことにした。

ほかのお二人は完遂していた100枚ドローイングも
普段なら自分もやらないといけないという気持ちが湧いてきそうなのに、焦りから無理に描いたりすることはなかった。

"無理に頑張ること"の力だけを抜いてくれる場のような気がした、熱海。
結局70枚くらいで描くことをやめたが、そのことに対しても何も思わなかった。

一部抜粋


Day3

魂の旅路を経て、すっかり打ち解けたメンバーと、朝食後散歩に出かける。

多く言葉を交わさずとも各々が各々にお互いを感じ地球を感じながら過ごす。

ここで過ごすのもあと数時間。
何に対してかわからないけれど、なんとかなるなぁって気持ちが沸いていた。


🎨 追・憶

名前の意味は自分でもわからないけれど、浮かんだものを。
最後の絵を描くときのパレットになった2枚。
偶然とも必然ともいえる。

ここで終えたのもなんとなく勇気
けっこう好き
こんな感じでパレットでした



🎨 カンゲイ

カンゲイ。この合宿最後の絵。



歓迎、還鯨
いろんな字をおもう。

なかでも歓迎、喜んで迎え入れることは
なんとなくこの絵のテーマだったように思う。

綺麗な状態のものを壊したくない、今あるものを変えたくない、という気持ちが普段から強いんだなってことに気付き
でも絵なら、思うままに乗せていってもいいんじゃないかなって最終日に思えて
その瞬間の気持ちを大事に表現していった。

ココロのブレーキはそのとき無くなっていて、するーと進んでいる感覚だった。

その時聴いてた曲のおかげもある。


やりたいことをやってみる
指で乗せたり
ペインティングナイフを使ったり
90°ずつ回しながら
その時々思うものを乗せた
スイミーみたい
イワシの大群かな…?
自分では大胆に、手で塗り潰した
深い海と波打ち際に見えていた


向きを変えていくと
宇宙のようにも星降る木のようにも見えた



…でもなんか足りないきがする
なんだろう
うーん
隣で鼻歌混じりに描いているまーさんに聞いてみる

「愛じゃね?」

愛かぁ〜、、、

そんな気もしてきた、、、

でも愛ってなんなんだろう

わたしは知らないかもしれない

どうしようかな、と思いながらひとまず温泉に浸かることにした。

温泉でぼけ〜っとしていると、ふわっと湧いてくるものがあった。

みんなに教えてもらおう、助けてもらおう

体が緩んでいるからなのか、もうその線で行っちゃおう!と滑らかに思った。


温泉から上がって、その場にいるメンバーに、この絵に関わってほしいと依頼した。

まーさんはまた、鼻歌混じりに陽気に赤の絵の具をぼてっと落として自分の絵に戻っていった。
そこにひでみんが黄色を足して、モチーフを描いてくれた。

その様子を見ていると急に込み上げるものがあって、涙が止まらなくなる。


こんなにしっかりと、大切に関わってくれるんだ、と。


そして自分の出した勇気の大きさにも気付いた。
ある程度自分で形創ったものに、他者の介入を依頼すること。
自分にとって大きな勇気だったんだと思うとまた涙が止まらなくなった。

同時に他者を受け入れたかったのだという想いも湧いてきて、号泣していた。

自分の使っていたカラーで
大切に関わってくれるきのぴー


みんなとわたしを
大切に繋いでくれたストさん


こんな過程を経て、生み出された。

カンゲイ


目を引く赤のモチーフは、クジラのようにも、手のようにも、目のようにも見えると
見てくれた方々からフィードバックをいただいた。
向きを変えればわたしには灯火にも見えたし
何か大きな生命力をひしひしと感じた。

この世界を旅してきたクジラの軌跡のようにも思えて、還鯨という漢字も浮かんだ。



🍵ガーデンカフェ リプル


初日のお昼に来たお店にまたみんなで赴く。
まーさんも言ってたけど3日とは思えないほど密度の濃い時間を過ごした。
全く初対面の人たちとだ。
すごい時間だったなぁ…
しみじみと美味しい食事をいただいて、幸福な時間じゃったなぁと感じ入っていた。

バターチキンカレー
濃厚すぎるピスタチオアイス🍨
人生初ガレット


💐ギフトと種蒔き

最後にそれぞれの絵を鑑賞してフィードバックを贈りあう。

3日間のそれぞれのエネルギーの変容を絵から感じて、また涙が止まらなくなってとても疲れた。笑

絵と、人の持つパワーに飲み込まれた。
絵ってすごい。
絵ってすごいなぁ。
人生に絵を迎え入れられてよかった。
自分の持つエネルギーにも可能性にも気付くことができてよかった。
愛を、ゆるしを考えることができてよかった。

ありがとうわたしの魂たち



他の参加者の魂の旅路もぜひご覧ください🌱


ながすぎるおわりに

この合宿を通して思ったことがたくさんありすぎて、わかんなくなっちゃう。

思考と感情

すごい人ばかりのところに自分1人
場違いな気がするといつも思ってしまっていた。

何を持っているからすごい人なんだろうか。
コーチという肩書きか
人との関わり方か
人生経験か
絵の技術や表現力か

気付けば自分にないものばかりをみては、自分はダメだ場違いだと思いやすかった。

"いつものわたしならこう思うはずなのに"
がたっくさんでてきた。
でもそこに感情を伴っていなくて
冷静にながめている感覚。

わたしなんかがとか
変な気負いとか
言葉としては聞こえてくるけど
気持ちはブレなかった。

無というかフラットというか
他者軸を感じさせないような
独立した惑星がたまにすれ違うようなそんな距離感。
それぞれ独立しているけど1人じゃない宇宙。

熱海では、そのままそこにいていいと、揺らぎながらも自分自身にゆるした感じがした。

場の空気もそれでいいと、むしろそれがいいと言ってくれているようだった。
そんな空間を作ってくれてそこにいられたことがとても嬉しい。


小さなゆるし


人に助けを求めることも頼ることも、真似することも、全然やっちゃっていい。

もらってばかりと思うと受け取れずにいたけれど、自分もその空間を形造るひとりであり、互いに影響しあっているのだと思うとなんだか質感も変わってくる。
小さなことでも、やってはいけない、1人でやんなきゃ意味がないと禁止してくる自分がたくさんいた。

いいんだよ、大丈夫、壊れたりしないよ、人との関わりでより輝きを増すんだよと伝えたい。

そのことを理解して、そのままの自分をゆるして信じてあげたいなと思った。


人に大切に関わってもらう体験と
自分自身を許していく体験
これらは同時進行なのだろうなとわたしは思う。
どちらかだけやろうとすること自体が違ったのかもしれない。わたしの場合。

まずは自分が自分を愛することからだ!などと自分を縛っていると、そのとき与えてもらっている愛に気付けない。
自分と人と、どちらにも手を繋いでもらいながら、頑なにならずに居られたら良いなって思えた。


そして不完全な自分のまま愛すること。
不完全に対してもやもやしている状態すらも愛すること。
完全体など誰にも訪れない。
変化し揺蕩いながらその段階毎に人と出会い関わり移ろい世界の捉え方が変わっていく。
そういった変化に抗わずただそこにいる自分を慈しみたい。


ことば

言葉にしようと思えば
そこらへんの言葉を当てはめることはできるけれど
言葉にしちゃうのは野暮だなって思うこともあるし、しないまま置いておくこともとっても尊いと思う。


どちらの状態もゆるしつつ

ことばでのこしておくことを諦めたくない。

思ったこと今感じたこと全部書きたい。
欲張りかもしれない。
それでもそれはわたしの全部ではない。
誰かの全部でもない。

余白を感じさせる文章が美徳だとかそういう言説にも縛られてきた。
でも書きたい時は好きなように書くことにした。

誰にでも伝わりやすい文章ではないけれど
思いを質感を自分の言葉で嘘なく残しておきたい。
言葉から読み取れるものだけでなく纏うオーラやその時の感情が蘇るように思い出せるように。

言葉だけで同じ体験をできるわけではないけれど、いつか必要なタイミングに誰かに思い出される言葉を残しておきたい。
じぶんのために。

そしていまこの言葉が届き受け取ってくれる人たちと繋がっていけるように。
いまの自分にふぃっとする人たちと出逢い続けていけるように。


ヒトと宇宙のハザマで

今回まーさんときのぴーがわりとズバズバと(主観)関わってくれたのがとっっても嬉しかった。
ストさんは広大な宇宙だった。
ひでみんは愛の惑星のひとだった。

絵も自分のパワーも
"出したいけどだしかたがわからない"
これが全部だったように思う。

爆発しそうな何かがあるのに、出し方がわからなかった。
自分の形が壊れそうで怖かったのだと思う。
すこしずつだったけど
魂の旅路で糸口を見つけた。

そしてその場に居合わせてくれた全ての人から影響を受け、わたしは自分のエネルギーを自覚できたように思う。

おもったより「存在をきにかけてくれている」し、自分が気にしているほど「ネガティブなところに気をとられてはい」ない

by まー

これだなぁ。
これだったなぁ。

出逢えてよかった。

ありがとうございました。





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