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連載小説『廃坑』

3
都会の生活に疲れた主人公は、癒しを求めて気分転換で田舎に向かう。気付かぬうちに謎の廃坑に迷い込んだ。そこに待ち受けていたのは、現実から切り離された空間だった。この場所の真相を知…
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#創作大賞2024

連載小説『廃坑』 #3

連載小説『廃坑』 #3


⬜︎前回の物語は下のリンクから

⬜︎#3 開かれた部屋

4.

本棚の横の壁が開いた。
 新しい部屋に繋がった。
 大して驚かなかった。そうなるとわかっていたような気がした。この場所ならこんなことだってある。
 7畳ほどの書斎。
 灯りをつける。わずかに眩しい。
 電子時計は、12月11日13:17と表記。
 あ、間違ってる。ちょうど、4ヶ月ズレてる。たぶん時間はあってる。
 ここに誰かがい

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連載小説『廃坑』 #2

連載小説『廃坑』 #2

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⬜︎#2求めていた場所

3.

 すぐに冷静になれた自分が怖かった。 
 驚いても仕方ない。この人はきっと死んでるんだ。俺がどうこう叫んでも仕方ない。
 この人、でも生きてる可能性もあるか。でも人工呼吸とかできないし。
 通報するべきか。
 …あれ、待てよ、ない。
スマホない。
最悪だ、まって、最悪じゃん。見つけられたとしても、水没してんじゃん。
 いや、それよ

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連載小説『廃坑』 #1

連載小説『廃坑』 #1

あらすじ
都会の生活に疲れた主人公は、癒しを求めて気分転換で田舎に向かう。気付かぬうちに謎の廃坑に迷い込んだ。そこに待ち受けていたのは、現実から切り離された空間だった。この場所の真相を知り、逃げ場がなくなり恐怖に陥る。葛藤の上で主人公が下した決断とは…

⬜︎#1求めている場所

1.

 大学の授業が急遽休校になり、俺は、ひとけのない場所を探しに、一人旅に向かった。たぶん疲れてたんだろう。自分と

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