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ベートーヴェンを毎日聴く283(2020年10月9日)

『ベートーヴェン/2台のヴァイオリンのための小品 WoO35』を聴いた。

30秒もかからず終わってしまう作品。
そのため「ベートーヴェンらしい特徴を表してるね」などとはとても言えないし、聴いてもヴァイオリンを習い始めたばかりの人のためのお稽古作品と言っても過言ではない。でもベートーヴェンが作ったのに間違いはないのである。

誰のために作ったのか、と言うことに関して「デ・ボーアという人物に対して作った」という説があるようだが、その「デ・ボーア」も、ベートーヴェンのファンだったというオランダの画家「オットー・デ・ボーア」という説。また、オランダのアマチュアのチェリスト「サムソン・デ・ボーア」と言う説もあってはっきりはわからないらしい。

いずれにしてもベートーヴェンが誰かに会った際、その人物を前にしてサッと書き上げたものであろう。ヴァイオリンやチェロが弾ける人なら恐らく簡単に弾いてしまっただろうが、ベートーヴェンの出来立てホヤホヤの作品を自分で弾く。そんな体験ができることは感激であったはずだ。

2台のヴァイオリンかチェロのための作品。ベートーヴェンはヴァイオリンを弾くことができた。もしベートーヴェンとのセッションとなれば、簡単な曲であっても、手が震えてしまってうまく弾けなかったかもしれない、というのは考えすぎだろうか。


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