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ベートーヴェンを毎日聴く253(2020年9月9日)
『ベートーヴェン/創作主題による32の変奏曲 WoO80』を聴いた。
ベートーヴェンを毎日聴く253
— Harayan (Herbert von) (@HarayanV) September 9, 2020
創作主題による32の変奏曲WoO.80。1806年
約11分の中に32の変奏。大作「ディアベリ」は約50分で33変奏であることを考えると高い凝縮度合い。併せてハ短調という調性は、「運命」はもちろん、作曲者にとっては劇的で悲愴的な表現であることを表すのを再認識させられる。 pic.twitter.com/EgMedp0pah
作品番号が付けられていないが、初めて聴いて、もっと広く知られてもいいような作品だ、と思った。
中身が凝縮された変奏曲。ベートーヴェンは多くの変奏曲を作ったが約11分の中に32の変奏が詰め込まれている。編曲マニアであるベートーヴェンの変奏曲のうち、一番有名であり大作である「ディアベッリ変奏曲」は33の変奏がある。でも全体で50分近くかかるようなおおきさ。「短いほうがいい」と言うことではないが、「ディアベッリ」は腰を据えて聴かなければならないことを考えると、やはり短い方が聴きやすいのだが。
ベートーヴェンはこの作品を作ってから、その存在を忘れてしまったようだ。この作品が弾かれているのを聴いて「これは誰の作品なのだ?」と尋ねたのだという。もしかしたら、この時には深刻になっていた難聴も影響していたのかもしれない。この話、本当かどうかはわからない。
ハ短調という「運命」と同じ調性。そして、バロックのパッサカリアの様式が繰り返され感情を激しく揺さぶられる作品。ベートーヴェンの作品で、繰り返し聴きたい作品がまた増えたことになる。
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