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ベートーヴェンを毎日聴く361-1(2020年12月26日)

『ベートーヴェン/「私には小さな小屋があるだけ」の主題による8つの変奏曲 Anh10』を聴いた。

「私には小さな小屋があるだけ」という詩はヨハン・ヴィルヘルム・ルートヴィヒ・グライムという詩人が書いたもの。グライムはゲーテが登場する以前は人気が高かったようで、ハイドンなどの作曲かも詩に音楽を付けていた。

ベートーヴェンの歌曲「独り言」もグライムの詩によるもの。とても面白い作品である。

『「私には小さな小屋があるだけ」の主題』となっているが、この主題は特定できないだれかが、グライムの詩にメロディを付けたもののようで、それを引用したベートーヴェンが変奏曲として仕立てた。民謡を始め、このグライムの詩を元にした旋律には、多くのバリエーションが存在していたらしい。

もちろん、こんな不確かな情報しかない作品なので、偽作説もあるわけで、ベートーヴェン博物館のホームページには掲載されていないようだ。

真偽は別として、変奏曲マニアのベートーヴェンはたくさんの変奏曲を生み出した。ベートーヴェンなら、もしかしたらまだ発掘されてないような変奏曲がどこかに埋もれたままになっているのではないか?とも思ったりするのである。


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