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ベートーヴェンを毎日聴く286(2020年10月12日)

『ベートーヴェン/アリエッタ「この暗い墓の中で」WoO133』を聴いた。

重い!
とても重苦しくて聴くのが辛くなる曲である。

この暗い墓の中で休ませてください。
私が生きていた頃に、もっと私のことを考えてくれればよかったのに。
影となった者には、せめて安らぎの時を楽しませてくれ。
そして、私の遺灰には虚しい毒を浴びせないでくれ。

重苦しいのは、こういう詩につけられたからである。

じつはこの詩にはベートーヴェンを含めて63人の作曲家が曲をつけたという。サリエリやツェルニー、フンメルなど、当時活躍をしていた人物が含まれる。

重苦しいベートーヴェンの曲に比べて、他の作曲家がどのような曲を付けたのかはとても気になることだが、今聴くことができるのは、このベートーヴェンの曲だけのようだ。とても残念である。

この詩は女性の視点で書かれたようだ。なので女性の歌唱で聴くのが雰囲気はあっているのだろうが、男性が歌うバージョン、特にフィッシャー・ディースカウが歌うものは、恐怖さえ感じるような凄まじいもの。聴き比べていただきたい。

Carola68 Die Welt ist bunt......によるPixabayからの画像

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