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今こそ読みたい大田区をディープに楽しむための本7選【2020年4月12日更新】

外出自粛の折ですが「落ち着いたらこんなとこに行こう」と情報を集めるのも今ならではの楽しみです。我が大田区をより楽しんでいただくために、読んでおくとお得な本を選びました。基本、電子書籍で買えるものを選んでいます。

「もぎりよ今夜も有難う」片桐はいり

大田区の大森在住で、いまもときどき大森の映画館「キネカ大森」の受付に立つ女優の片桐はいりさん。かつて映画館「銀座文化劇場(のちのシネスイッチ銀座)」にチケットのもぎりとしてアルバイトしていた経験から、全国の映画館をプライベートで訪れたときの話などが、ユーモアを交えつつ優しい視点で書かれています。
キネカ大森や大森駅のショッピングビル「アトレ」では片桐はいりさん扮する「もぎりさん」というキャラクターによるキャンペーンをときどき実施していますよ。

「ちゃっかり温泉」「ふらっと朝湯酒」久住昌之

ドラマ化もされた「昼のセント酒」に続く、朝や昼から銭湯に出かけては、その足でさらに飲みに行くという趣向のエッセイ集。

「昼のセント酒」には大田区の銭湯は出てきませんが、「ちゃっかり温泉」には蒲田温泉からの居酒屋「くり平」の回が、「ふらっと朝湯酒」には糀谷の幸の湯(大田区ではCOCOFULOますの湯と並んで朝湯が出来る貴重スポット)が登場します。ドラマ版の「昼のセント酒」では蒲田温泉の回もありましたし、2020年に京急と「孤独のグルメ」のコラボで行われたスタンプラリーでは穴守稲荷近辺を久住さんが歩く映像がPRに使われたりしていて、けっこうこのあたりのことを気に入っていらっしゃるのかな・・・と感じますね。

「全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの」清野とおる

山田孝之主演でドラマ化もされたコミック「東京都北区赤羽」で知られる漫画家・清野とおる氏がタイトル通り全然知らない街に出かけては変わったスポットを探したり、スナックに入って街の声を聞いたりする漫画。栄えある第一回が大田区の「雑色」です。
ほかに出かけたところは「国道」「久留里」「発寒中央」「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」など・・・名前で選んでる気もしなくもありません(笑)。

「大東京23区散歩」泉麻人

雑誌「おとなの週末」に連載された泉麻人氏による23区ごとの街歩きエッセイを一冊にまとめたもの。解説の最初が「森ヶ崎鉱泉」というのがとてもいい。大田区民はバスの終着地としてよくバスの行き先表示にその名前を見かける地名ですが、さすがバス旅についての著作も多い泉さんという感じがします。
つづいて大森山王の馬込文士村の解説から、大森「おでき薬局」、洗足池散策、「オフコースのオフコースじゃない方が東工大出身」、羽田空港国際線ターミナル、武蔵新田の新田神社の由来、田園調布のどりこの坂など、区内をバランスよく、そしてほどよくトリビアルな視点で回っておられ、区内の街歩きはまずこの一冊から、と安心してオススメできる一冊です。

「京急とファン大研究読本」久野知美 監修:南田裕介

沿線住民の愛情がとりわけ深いことで知られるのが京急。この本は熱狂的なファンの要望に応えて、運転席の機器のディープな解説(これでかぶりつきの楽しみが倍増だね!)や社員御用達の食堂潜入などこの本ならではのコンテンツが満載。なかでも超貴重なのは『シン・ゴジラ』の監督、樋口真嗣氏のインタビュー。大の京急ファンで、そのいろいろな思いを語っていらっしゃるほか、「なぜシンゴジラ第二形態は、蒲田を通ることになったのか」について驚きの答えをされています。

「ブラタモリ⑰ 吉祥寺 田園調布 尾道 倉敷 高知」

電子書籍版がないのですが、あえてご紹介。大田区の街歩きを楽しむうえで重要な要素となるのが「地形」。大田区の田園調布周辺は高低差のある風景が目立ちますが、これは太古の昔に多摩川が土地を削ったあと(「国分寺崖線」と呼ばれます)。こういった地形の話題に触れながら、「日本資本主義の父」渋沢栄一らが作り出した田園調布という街の歴史に迫っています。「ブラタモリ」は旧シリーズで羽田を扱った回もありましたね。

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